カメレオンのお世話の流れ!!1日のスケジュールとは?【解説】
この記事では、カメレオンのお世話の1日のスケジュールを解説します。
カメレオンの日常のお世話は、カメレオンが規則正しい生活を送るので意外と毎日決まったスケジュールになりやすいです。
しかし、カメレオンと暮らしはじめたばかりだと「なんとなく、ごはんをあげたり便の処理が必要なのはわかるけど、何をどうすればいいの?」という方も多いのではないでしょうか?
- 1日の流れは?
- どのタイミングで何をする?
- そもそもどんなお世話をしてるの?
カメレオンは爬虫類の中では珍しく、毎日お世話が必要な生き物です。
カメレオンたちと生活するのが当たり前になっているわが家での、“カメレオンの1日”について解説したいと思います。
カメレオンに毎日どのようなお世話が必要なのかわからないという方はぜひ参考にしてみてください。
カメレオンの1日の大まかなスケジュール
こちらがわが家のカメレオンの生活スケジュールです。
カメレオンの1日のスケジュールは、
- 日の出と日没が基準
- 起床時にバスキング
- 体温が上がったら飲食や排便
- 午前中が最も活発
- 午後は段々と緩慢に
- 日没前にベッドの枝へ帰る
という流れが多いでしょう。
起床と就寝
- カメレオンは体内時計が正確
- 睡眠時間は最低10時間確保
- 睡眠不足にならないように工夫する
カメレオンは太陽の動きを基準として、かなり規則正しい生活をしています。
1日の中では起床後にバスキングで体が温まった直後が最も活発です
そのため、カメレオン的に重要な用事は午前にまとめて済ませたがります。
逆に午後は段々と活動性が落ちていき、寝る時間の前にベッドの枝に帰り、日没を待ちます。
飼育下では、飼育者が照明を使ってカメレオンの起床と就寝の時間をコントロールできます。
具体的にどれくらいの時間に照明をON/OFFするのが良いでしょうか?
カメレオンはかなりしっかりと睡眠時間をとりたがり、睡眠不足だと体調を崩したりします。
最低でも睡眠時間が10時間を下回らないように照明の時間をコントロールしましょう。
- 起床
- 朝6時
- 就寝
- 夜6時
わが家では、上記のような感じで照明のタイマーをセッティングしています。
季節によってはこの時間より早く日が昇り、日没が消灯後になることもあります。
お住まいの地域によっては、時間の微調整が必要だったり、日光を遮るような工夫が必要になるかもしれません。
照明のコントロールや寝ている間の保温については、保温球やタイマーについて解説した記事があるのでこちらもぜひ読んでみてください。
朝一番のスケジュール
カメレオンの朝一番のスケジュールは、
- 霧吹き
- バスキング
の2つがあります。
【朝一番】霧吹き
- カメレオンが起きたときと寝る前
- カメレオンに水をかけない
- 直接霧吹きが無理ならタイマー型もあり
ペットとして流通しているほとんどのカメレオンには霧吹きが必要です。
カメレオンが朝起きたときと、夕方に寝る前の2回霧吹きをします。
観葉植物を軽く湿らせる程度ではなく、ケージ全体が霧でしっとりするくらいしっかりと霧吹きしましょう。
カメレオンは濡れるのをとても嫌がるので、できれば簡易の網ケージなどに移すか、ハンドリングで手に避難させておくとストレスを減らせます。
特にお迎え直後は体に直接水がかかるような霧吹きの仕方は避けたほうが安心です。
時間帯が合わずに直接霧吹きするのが難しい場合は、タイマーで作動する霧吹き型給水器を使用する方法もあります。
給水器の選び方で紹介した、ミスト型給水器が人気です。
ただしミスト型給水器は、メンテナンスやケージに溜まる水の処理が必要だったり、カメレオンに直接水がかかってしまったりもするので、可能であれば直接の霧吹きをおすすめします。
【朝一番】バスキング
- 起床と同時にバスキング開始
- しっかりと体温をを上げる必要がある
- 同時に紫外線も与えることでビタミンDを摂取する
カメレオンは、起床と同時にバスキングをして体温を上げます。
カメレオンは外温性の動物であるため、内臓の動きなどを維持するためにもバスキングでしっかりと体温が上がるまで熱を与えることが大切です。
ケージ内に各種のカメレオンに適切な温度勾配を作っておくことで、各カメレオンが自分の好みの温度の場所で体を温めることができます。
また体の温度が上がるタイミングに紫外線を浴びることで、適切なビタミンDの生成ができます。
必ず朝一番に、温度を上げるバスキング灯と紫外線灯も同じ場所で浴びられるようにしておきましょう。
どの程度の温度が必要なのかはカメレオンごとに違います。
必ずお世話になるショップやブリーダーの方に、どれくらいの温度が必要か確認しておきましょう。
詳しくは温湿度管理の方法をまとめた記事と、照明類を含めたケージのセッティングについての解説記事があります。
温度勾配の作り方や照明類のセッティングについてわからないことがある場合は参考にしてみてください。
バスキング後のスケジュール
カメレオンはバスキングで体が温まるとようやく色々な用事をはじめます。
バスキング後が1日で一番活動的なので、このタイミングで給餌などの重要なお世話を終わらせましょう。
【バスキング後】給餌
- バスキング後のほうが良い
- 時間帯は朝10時くらいまで
- 給餌と給水と排便の順番は個体ごとに違う
ごはんのタイミングは、カメレオンがしっかりとバスキングが終わり、ホットスポットから離れたあとのほうが良いでしょう。
なるべく朝10時までの早い時間帯が理想です。
野生のカメレオンは朝のバスキングが終わったらすぐに獲物を探します。
飼育下でもカメレオンの様子を見ていると、バスキング後はごはんが食べられるまでケージの床を探して歩いたり、こちらを見て催促してきたりします。
ただし、給餌と給水と排便は前日までの生活サイクルや、カメレオンの都合で順番が変わりますので、できるだけカメレオンに合わせてあげましょう。
カメレオンのごはんのあげ方についてまとめた記事もぜひ読んでみてください。
【バスキング後】給水
- できるだけ常時飲めるようにしておく
- 特に朝一番と夕方に飲みたがる
- 便が水に触れないように注意
カメレオンがお水を飲みたがるタイミングは、各個体ごとに違います。
中には人が見ていると警戒して水を飲みたがらない場合もあります。
循環式の給水器を使うなど、できるだけ常時飲めるようにしておくと、カメレオンが好きなときを選べるのでより安心です。
ただし、経験上では朝一番と、夕方のどちらかで水を飲みたがることが多いです。
もし循環式の給水器を使えない場合などであれば、朝一番と夕方を給水のタイミングにすると成功率が高いと思います。
また、何かの給水器を使う場合は、便が水に触れてしまわないように気をつけましょう。
特に循環型の給水器の場合は配置に気を配り、万が一給水器に便をされた場合はすぐに洗って清潔な水に交換します。
カメレオンの給水器の選び方をまとめた記事がありますので、うまくお水を飲んでくれない場合は、こちらを参考にしてください。
【バスキング後】排便
- 普通は1〜数日に1回
- バスキングか食事の直後が多い
- 見つけたらすぐに清掃する
アダルトのカメレオンの排便は通常1〜数日に1回です。
食事の頻度によっても変わりますが1日に複数回することは稀です。
タイミングは生活サイクルやカメレオンの都合によって前後しますが、朝のバスキングのときか、食事の直後が多いです。
頻繁な清掃は必要ないですが、見つけたら状態を確認してすぐに処理しましょう。
ベビーからヤングの場合は1日に数回排便する場合が多いので、こまめにケージの様子を確認するようにします。
排便後には必ずケージの清掃を行います。
清掃に関する注意点をまとめた記事がありますので、こちらもご覧ください。
いつでもOKなお世話
1日のなかで、カメレオンの都合はあまり考えなくても良いお世話もあります。
それが、以下の 3 つです
- 健康チェック
- 日光浴
- 活き餌のお世話
【いつでもOK】健康チェック
- ハンドリングしてよく確認する
- 内容は継続的に記録する
- 体重を測るタイミングは決めておく
健康チェックは必ず毎日しましょう。
遠目に様子を伺うだけではカメレオンの状態を正確に読み取るのは難しいです。
わが家では健康チェックのため、毎日最低一度はカメレオンとハンドリングで触れ合うことをおすすめしています。
- 体重
- 体型
- 握力
- 体の動き
- ケガの有無
- 口の中の状態
- 脱皮の状態
など細かに確認します。
時間帯はいつでも構いませんが、体重測定に影響があるため、排便や食事の前後どちらにするかは決めておいたほうが良いです。
また、体重などは継続して記録しておくと体調の変化に気付きやすいです。
カメレオンの健康を守るため体調管理表を作成しておくとことを強くおすすめします。
詳しくはお迎えしたらすぐにやるべきことの記事にまとめています。
【いつでもOK】日光浴
野生下のカメレオンは日光浴で体に必要なビタミンをつくっています。
飼育下では疑似的な日光浴をさせるため、紫外線灯とバスキングライトで代用します。
しかし紫外線灯で得られる紫外線の成分は、化学反応で作られた非常にいびつなものです。
太陽の光の力には全くかないません。
短時間でも構わないので、1週間に1回以上は太陽光にあてる日光浴の時間をとってあげるほうが良いでしょう。
日光浴の時間帯はカメレオンの生活サイクルを考えると、午前中がおすすめです。
ただし、場所によっては午後でないと光があたらないなどの都合があると思いますので、他のお世話ほどタイミングを気にしなくても構いません。
日光浴の注意点についてまとめた記事もあります。
ぜひこちらもごらんください。
【いつでもOK】活き餌のお世話
先に載せたスケジュール例にはありませんが、忘れてはならないのが活き餌のお世話です。
カメレオン自身のお世話と同じくらい大切なお世話なので、こちらも忘れずにやりましょう。
わが家では2日に1回、コオロギのお世話をしています。
詳しい内容はコオロギの飼い方の記事で解説していますので、あわせて確認してみてください。
カメレオンの1日のスケジュール まとめ
今回はカメレオンの1日のスケジュールと、具体的なお世話の内容を解説しました。
カメレオンと暮らすと、どのようなスケジュールになるのか少しは伝わったでしょうか?
思っていたよりやることが多いな、と思われたかもしれません。
カメレオンのペットとしての性質の記事で、「カメレオンと暮らすのには犬や猫と同じくらいの覚悟が必要」と述べたのは、爬虫類の中では手間がかかるからです。
この記事で解説したお世話はカメレオンが健康に生活するためには必要不可欠なものばかりです。
一緒に生活しはじめたからには、責任を持ってしっかりと向き合ってあげてほしいと思います。
この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。