カメレオンのケージのウロコ取り!!貼りつく鏡みがきがすごい!【レビュー】
今回は、カメレオンのガラスケージにつくウロコ状の垢を落とせるスポンジのレビューです。
保温性の高いガラスケージはカメレオン飼育で人気のあるケージの一つです。
しかし、ガラスケージユーザーならではの悩みが、ウロコ汚れ。
- とにかくウロコ汚れが取れない
- ガラスケージの見栄えが悪い
- 安全に汚れを落とす方法がない
必ずつくのに頑固で取れない、ウロコ汚れとの戦いに困っている方も多いのではないでしょうか?
わが家でもさまざまな方法で、このウロコ汚れが取れないか試行錯誤してきました。
しばらく諦めていたのですが、最近試した、アイセンの“ネコの貼りつく鏡みがき”が素晴らしい成果を出してくれたので、レビューします。
カメレオンのケージの清掃については別の記事にまとめてあります。
ケージの清掃全般に興味のある方はこちらもご覧ください。
アイセン/ネコの貼りつく鏡みがき とは?
まずは今回レビューする製品、アイセンのネコの貼りつく鏡みがきの紹介です。
どんな商品?
こちらがアイセンのネコの貼りつく鏡みがきです。
ネコの手のひらを模したデザインの、かなり小さなスポンジです。
ネコの肉球が印刷されている面が鏡などを磨くための面で、ヤスリのようなザラザラした手触りになっています。
手にとってみると、本当に“なんの変哲もないスポンジ”という感じです。
使い方はとても簡単で、ただ水をつけて擦るだけ。
パッケージには自信満々に「ウロコ汚れ落としに!」と書いてあります。
しかし、この小さなスポンジが本当に水だけでウロコ汚れを落とせるのか、持っただけだと不安になります。
ネコの貼りつく鏡みがき 使ってみた
さっそくですが、問題のガラスケージのウロコ汚れに、ネコの貼りつく鏡みがきを使ってみます。
現状の確認
まずは現状の確認です。
こちらはパンサーカメレオンの“けーくん”が生活しているガラスケージです。
月に一度は観葉植物などを取り出して全体を清掃しています。
しかし、霧吹きが原因の頑固なウロコ汚れはしっかりついていて、どれだけ拭いてもとれません。
他の方法でいろいろと清掃を試したものの、たいした効果は得られていません。
簡単にとれないと分かってからは、ウロコ汚れの清掃はしばらく諦めていました。
少なくとも2年くらいは何の対策もしていません。
ウロコ同士が折り重なり、かなり酷いことになっています。
清掃開始
本当に効果があるかやってみないとわからないので、マスキングテープで仕切りを作ります。
試しに向かって左側だけを磨いてみることにしました。
使用するのは、以下の4つだけ。
- ウロコ取り
- ネコの貼りつく鏡みがき
- 水道水
- 仕上げ拭き
- トイレットペーパー
- アルコール
水道水を霧吹きでケージにかけて、ネコの貼りつく鏡みがきで軽く擦ります。
ウロコ汚れが落ちた!!
数分擦った結果がこちらです。
もはやマスキングテープがなくてもどこまで磨いたかはっきりわかるほどの効果です。
素晴らしい。
かなり効果があると分かったので、この面を10分ほど磨いてみます。
最後に両面をクリアにするため、仕上げでアルコール拭きしました。
最初はカメラのオートフォーカスがウロコ汚れにあっていたのですが、磨いたあとはフォーカスが迷子です。
想像以上の大成果で新品のような仕上がりです。
これからは月に一度の大掃除の度にケージを 1 面ずつ磨いていこうと思います。
ウロコ汚れの正体と落ちた理由
正直な感想を言うと、こんなに簡単にウロコ汚れが落ちるとは思っていなかったので、驚いています。
わが家ではここまでに紹介した、ウロコ汚れに効くと言われている方法はほぼ全て試したことがあります。
しかし、そのどれもが失敗でした。
クエン酸や重曹で必死に磨いたことも何度もあります。
ホームセンターに山積みにしてある高価な洗剤で掃除して、ウロコ汚れは取れないうえに、洗剤もなかなか落ちなくて半日無駄にしたり…。
まさに石のように固着したウロコ汚れは簡単にはとれず、カメレオンのガラスケージにはウロコ汚れが付きものだと半ば諦めていました。
しかし、ネコの貼りつく鏡みがきで簡単に落ちたウロコ汚れ。
ウロコ汚れはどんなもので、なぜこの商品で落とせたのでしょうか?
ウロコ汚れの正体
ガラスケージにつくウロコ汚れの正体は、水道水に含まれているミネラル分です。
水道水には消毒目的で意図的に混ぜられている塩素以外に、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分も含まれています。
霧吹きの水滴が蒸発する際に、このミネラル分がガラスの表面に取り残されて固まったものがウロコ汚れです。
浴室やキッチンであれば、他に皮脂や石鹸や洗剤が原因だったり、ミネラル分と合わさってウロコ汚れにつながることもあるようです。
カメレオンのケージであれば、原因は純粋なミネラル分であると考えられます。
見た目が悪く人の目には気になるウロコ汚れですが、原因がミネラル分の固着なので、カメレオンの健康には影響がありません。
ウロコ汚れを落とすには?
カメレオンの健康に問題がないとはいえ、やはりケージの見栄えが悪いうえ、カメレオン的にも視界が遮られるので気になるはずです。
そこでウロコ汚れを落とす方法を調べると必ず出てくるのが、
- お酢
- クエン酸
- 重曹
- 洗剤
- クレンザー・歯磨き粉
- メラミンスポンジ
- ガラス専用スポンジ
の 7 種類です。
ぱっと見いろいろな方法でウロコ汚れにアプローチしているように見えます。
しかしこれらの方法は、たった 2 つの汚れを落とす仕組みに分けられます。
それが、
- 汚れを分解して落とす
- 汚れを削り落とす
の 2 つです。
汚れを分解して落とす
特に、お酢、クエン酸、重曹はどこでも「すごい落ちる‼︎」と言われています。
この3つに共通するのは、汚れの成分を分解して落とすという考え方です。
ミネラル分と石鹸などが原因のウロコ汚れが発生します。
この場合はアルカリ性の汚れのため、理論的に酸性のお酢やクエン酸で分解できます。
逆に、皮脂などが原因の場合は酸性の汚れのため、アルカリ性の重曹で分解することができます。
【参考】鏡のウロコはどう落とす?3つの落とし方を解説 | 東京ガス
クエン酸や重曹をキッチンペーパーに染ませてパックする方法や、ペースト状にして磨く方法など色々なやり方があります。
軽度のウロコ汚れには効果があるのかもしれません。
しかし、残念ながらわが家ではどれも効果を感じることができませんでした。
汚れを削り落とす
汚れを削り落とすというのも、ウロコ汚れに有効な方法として紹介されています。
クレンザー、メラミンスポンジ、ガラス専用スポンジが削り落とす方法に該当します。
先述の分解して落とす方法よりも直接的で力技な感じです。
もちろん、「ウロコ汚れが落ちてくれればなんでもいい」という用途の場合、強力なクレンザーであれば簡単に汚れを落とせるのはわかっています。
しかし、ガラスケージをウロコ汚れを取るたびに水洗いするのは大変です。
拭き掃除だけだとクレンザーがケージに残る可能性が高く、カメレオンの健康を考えると使いたくありません。
そこで、メラミンスポンジやガラス専用スポンジが候補にあがります。
ただし、メラミンスポンジもわが家の経験から効果がありませんでした。
今回試したネコの貼りつく鏡みがきはガラス専用スポンジにあたります。
クレンザーと同じ、汚れを削り落とす仕組みです。
ネコの貼りつく鏡みがきは何が汚れを落とす?
ネコの貼りつく鏡みがきもクレンザーと同じ、汚れを削り落とすタイプの清掃方法です。
たとえ汚れが落ちても、カメレオンに有害では使えません。
このスポンジには何が含まれていて、なぜ汚れが落ちたのでしょうか?
材質を確認してみます。
上の画像は、スポンジのパッケージの品質表示部分を拡大したものです。
この中で、ウロコ汚れを落とす研磨剤成分は以下の 3 つです。
- 人工ダイヤモンド
- 酸化アルミナ
- 酸化セリウム
人工ダイヤモンドは工業用の研磨剤として有名な素材です。
酸化アルミナと酸化セリウムはどちらも金属の酸化物で、アルミとセリウムが元の金属です。
つまり、ダイヤモンドと酸化金属がウロコ汚れを落としています。
洗剤やクレンザーだと素手で触れないような成分のことも多いです。
しかし、こちらの製品は触るだけで害があるような素材ではありません。
清掃後の処理でも洗剤やクレンザーはなかなか拭き取れませんが、水しか使わないスポンジはカメレオンにも安全性が高いと言えます。
ネコの貼りつく鏡みがき よかった点と気になった点
ネコの貼りつく鏡みがきの使用レビューと、ウロコ汚れの原因についてみてきました。
今回のカメレオンのケージへの使用と浴室での長期使用もあるので、よかった点と気になる点を紹介しておきます。
よかった点
- ウロコ汚れが水だけで簡単に落ちる
- 実売価格 300 円程度
- 平らなところに貼りつく
ウロコ汚れが水だけで簡単に落ちる
ネコの貼りつく鏡みがきの最もよかった点は、やはりウロコ汚れが水だけで簡単に落ちる点です。
今までたくさん試してきた清掃方法はどれも十分な効果がありませんでした。
それが、今回の製品であれば水で擦るだけで簡単にウロコ汚れを落とすことができました。
また、クレンザーや界面活性剤など化学的な成分がつかわれている洗剤だと、大量の水で流さないとなかなか拭きとれません。
このスポンジであれば、たとえ研磨剤が本体から剥がれ落ちても、簡単な水拭きでとれます。
清掃の後処理が簡単な素材であるというのも魅力の一つです。
水で擦るだけというのは、他の方法にはないよかった点でした。
実売価格 300 円程度
とても良い仕事をしてくれるネコの貼りつく鏡みがきですが、価格が安価なのも良い点です。
通販サイトなどでは、実売価格 300 円程度で買えます。
もちろんメラミンスポンジなどと比べると割高に思えますが、とにかく簡単にウロコ汚れが落とせるので、この効果を考えると気にならない値段です。
平らなところに貼りつく
カメレオンのケージ清掃ではあまり大きなメリットではありませんが、このスポンジは平らなところに貼りつきます。
これは浴室で使うときにはとても便利な点です。
水さえあれば使えるので、鏡に貼りつけておいて入浴のついでに少し磨く、といったことができます。
しかも、浴室の清掃用品で問題になる、「置いておくだけでカビる」ということがありません。
貼りつけておくと勝手に水が切れていくからです。
カメレオン向けにはメリットとはいえませんが、浴室で使うには非常に役立った機能です。
気になった点
- 耐久性が不安
- 落ちない汚れもあるかも
耐久性が不安
これは浴室で高頻度で長期使用した感想ですが、やや耐久性に不安があります。
浴室で使い始めたころはひどいウロコ汚れが広範囲についていて、毎日のようにこのスポンジで鏡を磨いていました。
結果的に数ヶ月で研磨面の端っこがスポンジから剥がれてきてしまいました。
カメレオンのケージではそんなに高頻度で使用しないと思いますし、価格的にも大きな出費ではありません。
ただ、10 頭といったかなりの多頭飼いをされているお家では、頻繁な買い替えが必要かもしれません。
落ちない汚れもあるかも
このスポンジを購入する前にいろいろ調べたのですが、各ネットショップのレビューをみたところ、一部で「汚れが落ちなかった」という感想もよせられていました。
わが家ではカメレオンのケージでも浴室でもしっかりと効果を実感できました。
しかし、汚れの成分やガラスや鏡の質の違い、汚れの経過年数などで落ちない汚れがあるかもしれません。
おまけ:ウロコ汚れを予防するためには?
おまけとしてウロコ汚れを予防できないのかについて考えた話をしてみます。
ウロコ汚れがつかなければ掃除をしなくて済むので、できればウロコ汚れを予防してしまうのが一番です。
ウロコ汚れを予防する方法としては、以下の 2 つが考えられます。
- 水滴をつけない
- 不純物を含まない水を使う
結論からいうと、どちらも現実的ではありません。
わが家ではどちらも諦めました。
水滴をつけない
ウロコ汚れの予防法の 1 つ目は、“そもそもケージに水滴をつけない”という方法です。
ガラスケージに水滴をつけないということは、毎日のお世話で霧を吹くたびに、ケージの水滴を水切りワイパーやタオルで取り除く必要があります。
カメレオンの健康に影響のないウロコ汚れを予防するために、毎度この手間をかけるのはコスパが悪いです。
それなら大掃除のときにスポンジで擦るほうが遥かに簡単です。
わが家では水滴をつけない、という方法は諦めました。
不純物を含まない水を使う
ウロコ汚れの予防法の 2 つ目は、“不純物を含まない水で霧吹きする”という方法です。
霧吹きのあとがウロコ汚れになるのは水道水のミネラル分など不純物が原因です。
それならば、最初から不純物を含まない“100% 水”という純粋な水を使っていればウロコ汚れがつきません。
しかし、この“純粋な水”を用意するのにはお金がかかります。
最も簡単に純粋な水を用意する方法は、医療・実験・研究・工業などの分野で使われる“精製水”を購入する方法です。
純度や用途によって値段が違いますが、JIS 規格で最も不純物の多い JIS K 0557 A1 相当のもので、1L あたり 150 円程度。
水道水が 1L あたり 0.2 円程度なのを考えるといかに高価であるかわかると思います。
【参考①】水の規格 JIS|林純薬工業株式会社
【参考②】水道まめちしき| 仙台市水道局ホームページ
同じお金をかけるなら、他の部分にかけてあげたほうがカメレオンの生活の質を向上できるのではないでしょうか?
ネコの貼りつく鏡みがき レビュー まとめ
今回は、ネコの貼りつく鏡みがきを実際に使用してレビューしてみました。
カメレオン飼育で人気のケージの 1 つガラスケージで、どうしても避けられない“ウロコ汚れ”を落とすのに非常に役立つアイテムでした。
ウロコ汚れを水だけで簡単に落とせると考えると、あまり気にならない価格なのも魅力です。
カメレオンのケージにウロコ汚れがつくのを予防するのは、とても難しいかお金がかかり、あまり現実的な方法ではありません。
全てのケージのウロコ汚れが落とせるとは言い切れませんが、このスポンジは簡単で安価なので、一度試してみる価値はあると思います。
ガラスケージでウロコ汚れに困っているというカメレオン飼育者の方は是非一度検討してみてください。
この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。