ケージはガラス?メッシュ?カメレオンのケージの選び方【解説】
この記事では、カメレオン用の飼育ケージの選び方について解説します。
一言でカメレオンの飼育ケージ、と言っても色々な種類やサイズがあり、初めてケージを準備する際は迷ってしまうのではないでしょうか?
- ケージのタイプは?
- それぞれの特徴は?
- 適切なサイズは?
どのケージがお迎えする個体に適切か、タイプごとにどのような特徴があるのかよく分からないと思います。
実際に 4 頭のカメレオンの暮らしてきた私たちが、今から適切なケージ選びのポイントを詳しく解説していきます。
結論から知りたい方はこちら!!
ケージの選び方のポイント
ケージの選び方のポイントは大きく分けて3点あります。
- ケージのタイプ
- ケージのサイズ
- ケージの形状など
それぞれを順番に解説していきます。
❶ケージのタイプ
まずは、ケージのタイプから解説します
現在、カメレオンのケージとして主流なのは、3タイプです
- ガラスケージ
- 鳥かご型ケージ
- メッシュケージ
ガラスケージ
ガラスケージの特徴
天面には金属メッシュの蓋があり、それ以外の5面はガラス。
水槽の前面に扉がついたような形状。
メリット
- 保温性と保湿性に優れる
- メンテナンス性が良い
- 活き餌が逃げない
- ベビーとアダルトで同じケージが使える
デメリット
- 重たい
- 高価
- 水滴跡が取れにくい
- 大型種を飼育できるサイズがない
メリットは通気性とのトレードオフといえますが、他の2タイプに比べて保温性と保湿性に優れ、温度や湿度の変化が緩やかです。
ガラス製で滑らかな表面のためメンテナンス性は極めて良好です。
活き餌を入れても逃げないため、ケージ内にばら撒いて与えることも可能で、アダルトに合わせたサイズのケージを用意すれば、ベビーからずっと使用できます。
デメリットとして、ガラス製のためとにかく重たいです。
わが家の男の子用の60×60×45cmのケージは24kgもあります。
重さゆえに設置場所の検討が必要な場合もあるでしょう。
ガラス表面に霧吹きなどの水滴の跡が残りやすく、外観を気にする方にはデメリットです。
ガラスケージの水滴の跡、ウロコ汚れの落とし方をまとめた記事があります。
強力な洗剤を使わなくてもキレイになりますので、こちらもあわせてご覧ください。
鳥かご型ケージ
鳥かご型ケージの特徴
小型哺乳類用の格子状ケージや、鳥かごそのもの。
底面にトレーが付属するものが多く、ペットシーツなどを敷いて使用する。
メリット
- 通気性に優れる
- そこそこメンテナンス性が良い
- 軽い
- 安価
デメリット
- 生体脱走や挟まり事故の可能性がある
- 活き餌が逃げる
- ベビーとアダルトで同じケージが使えない
- 爬虫類向けに作られた商品がほとんどない
メリットは通気性がとても良く、蒸れづらいことです。
メンテナンス性はそこそこ、ガラスケージと比べはるかに軽量で安価です。
デメリットとして、生体に対して格子の間隔が広すぎると、脱走の可能性があります。
逆に頭や手足のサイズに対してギリギリの格子間隔だと、カメレオンが無理やり通ろうとした際に挟まり事故が起こる場合があるので注意が必要です。
アダルトが生活できるサイズのケージでは、ベビーが脱走するような格子間隔のため、ベビーからのお迎えの場合は少なくとも1度はケージを買い替える必要があります。
また、生き餌も逃げるためケージにばら撒くこともできません。
そして一番のデメリットは、爬虫類向けに作られた製品がほとんどないことです。
鳥類向けや、小型哺乳類向けの製品を流用するしかありません。
爬虫類用と異なり扉がとても小さく、ケージ内のレイアウト作成に苦労したり、生体を出入りさせる際に配慮が必要だったりします。
製造メーカーも、用途外の生体に使用しないようアナウンスしていますので、もしこれらを流用する場合は自己責任となります。
メッシュケージ
メッシュケージの特徴
金属などのフレームに、網戸の網のような金属のメッシュが張ってあるタイプ。
底面のみプラスチックだったり、鳥かご型と同じくトレーが付属していたりする。
メリット
- 通気性が良い
- 生体、活き餌が逃げない
- ベビーとアダルトで同じケージが使える
- ガラスケージより軽い
デメリット
- メンテナンス性が悪い
- 強度がやや不安
- レイアウトに工夫がいる
- 大手メーカーの製品は1シリーズのみ
メリットは鳥かごタイプと同等の通気性ながら、生き餌も逃げず、生体脱走の心配もないこと。
サイズが適切ならベビーとアダルトで同じケージでも大丈夫です。
製品によりますが、重量もガラスケージよりはかなり軽いです。
デメリットとして、メンテナンス性があまり良くありません。
底面は掃除がしやすい工夫がしてありますが、側面のメッシュに排泄物がかかったりもしますので、そう言った場合の清掃はかなりの手間です。
また、網戸と同じような構造なので、他の2タイプに比べると強度でやや劣ります。
そして、他の2タイプでは木の枝などを結束バンドで固定したりできますが、メッシュタイプは天面から針金やテグスで枝を吊るすなどの工夫が必要です。
最も大きなデメリットは、大手メーカーで製造されているのはGEXというメーカーのスクリーンテラリウムシリーズのみで、選択肢が極端に狭くなることです。
その他の製品もありますが、中国の無名メーカー製のものばかりです。
❷ケージのサイズ
続いて、ケージのサイズについてです。
基本的に大きな分には、カメレオンにとって問題になることはありません。
できる限り大きなものを用意しましょう。
とは言っても、スペース的な制約もあると思いますので、最低限必要なサイズの目安を解説します。
最低限のケージサイズは?
よく聞く必要最低限のケージサイズは、
- 高さ
- 生体の全長の1.5倍
- 幅と奥行き
- 生体の全長程度
と言われていますが、このサイズだけで飼育するのは厳しいです。
カメレオンにとってこのサイズのケージのみで生活するのは、人に例えるとワンルームマンションで外出せずに生活するような感じです。
生活はできるけれどかなりのストレスがある、と想像できるのではないでしょうか?
小さなケージは体型に影響がある
小さなケージだけでカメレオンが生活する弊害もあります。
野生下では見られない頭に対して体がとても小さい、頭でっかちな体型になってしまうケースです。
これが健康的にどういった問題があるのかは明らかになっていません。
しかし、体型に影響が出るほどの生活スペースしかない、というのは人で考えると生活環境として良くない状態であると想像に難くありません。
一例として、わが家では全長40cm程度のパンサーカメレオンには、高さ60cm、幅と奥行き60×45cmのケージを使用しています。
これは、前述の必要最低限のケージサイズとほぼ同じです。
ただし、これに加えてほぼ毎日、室内のお散歩の時間をとるようにしています。
もし、必要最低限のサイズのケージしか置けないのであれば、可能な限りお散歩の時間を長くとってあげる方が良いでしょう。
カメレオンの部屋んぽのついての記事を書いたので、こちらも参考にしてみてください。
ケージだけで過ごすには
お散歩のスペースや時間が取れないなどの理由で、完全にケージの中だけでカメレオンに楽しく生活してもらうには
- 高さ
- 生体の全長の3倍
- 幅と奥行き
- 生体の全長の1.5〜2倍程度
くらいの大きさが下限サイズです。
全長50cmくらいのエボシカメレオンで考えると、高さ150cm、幅と奥行き75〜100cm程度になります。
ケージだけで十分な広さの飼育スペースを確保するのはかなり大変です。
中型種以上であれば上の画像ような、人が入れるようなサイズのケージが必要です。
現実的にはこのサイズのケージを用意、設置するのはかなりのハードルがあります。
部屋でカメレオンを散歩させることには賛否があります。
しかし、狭いケージに閉じ込めてしまうよりは、部屋での散歩をすることで運動不足とストレスを解消する方がカメレオンにとっても良い選択ではないでしょうか?
ただし、カメレオンに危険がないよう配慮は必要です。
部屋での散歩、部屋んぽについての記事もあるので、詳しくはこちらを参考にしてみてください。
❸ケージの形状など
ケージの形状などのポイント
- 形状
- 縦長が適する
- 必要な高さからサイズを選ぶ
- 扉の形
- 開戸が使いやすい
- 素材
- ガラス、プラスチック、金属が良い
- 木製は腐敗する可能性がある
最後に、ケージの形状などです。
ケージの形状は先ほどからの参考画像でもわかるように、縦に長いものが適しています。
他の爬虫類用のケージは、基本的に背が低く、底面が広くとってあるものばかりです。
しかし、多くのカメレオンの場合は樹状棲のため、ケージの中に木の枝などをレイアウトするために高さが必要になります。
そのため、ケージのサイズは優先的に高さを決める方が良いと思います。
もし横長のケージを使う場合は、高さを基準に横向きに余剰がある状態が望ましいです。
また、ケージの扉はできれば開戸の方が良いと思います。
木の枝などを出し入れしたり、清掃したりするのには引戸よりも開戸の方が便利です。
そして、ケージの素材は木材ではなく、ガラスやプラスチック、金属などの水に強い素材が良いです。
カメレオンのケージには毎日しっかりと霧吹きをしますので、木材だと塗装を施してあっても耐久性に不安が残ります。
おすすめのケージ
ケージの選び方のポイントを解説したところで、おすすめのケージのご紹介です。
おすすめのタイプはガラスとメッシュ
わが家のおすすめタイプは、ガラスケージかメッシュケージです。
もちろん、鳥かご型ケージにもメリットはあります。
しかし、生体の脱走は何よりも避けなくてはなりません。
ケージのロックを掛ければ脱走も事故も起こらない、という状態が理想です。
その点、ある程度経験がないと適切な鳥かご型ケージを選ぶことは難しいです。
どれくらいの隙間をカメレオンが通れるかや、どれくらいの格子であれば挟まり事故になるか経験がないと分からないからです。
カメレオンの安全のためにも、初めてのケージに鳥かご型はおすすめできません。
あとの2タイプはサイズさえ適切であれば、ご自宅の気候や好みで選んで大丈夫です。
保温性と保湿性、メンテナンス性を優先するならばガラスケージを、通気性と軽さを優先するならメッシュケージを選べば良いと思います。
ただし、ガラスケージの場合はかなりの重さですので、設置場所との相談も必要です。
おすすめの製品2種
具体的なおすすめ商品も2つご紹介します。
どちらも入手性の良い大手メーカーGEX(ジェックス)製のエキゾテラというブランドの商品です。
グラステラリウムシリーズ
1つ目は、グラステラリウムシリーズ。
こちらのシリーズはわが家でも使用している、サイズと形状のバリエーションが非常に豊富なガラスケージです。
ラインナップは、最も小さいもので20cm角のものから、最大で高さ60cm×幅90cm×奥行45cmのものまであります。
お迎えするカメレオンと、設置場所に合わせたサイズ選びができる柔軟さが嬉しいところ。
天面のステンレスメッシュ蓋に温湿度計のセンサーを通せるコード穴があったり、前面の扉下に小さめの通気孔があったり、さらには壊れやすいパーツが単品購入可能だったり。
細かい部分ですが、いざセッティングしてみると「あ、この機能あって助かった!!」というシーンがよくあります。
大手メーカー製らしい、痒いところに手が届く気配りが感じられる商品です。
余談ですが、わが家はケージの扉をとても頻繁に開け閉めするので、扉のロックが何度か壊れたことがあります。
重たいケージを丸ごと交換しなくては…と涙目で調べて、交換用ロックパーツを見つけた時は本当に嬉しかったです。
おすすめポイントまとめ
- サイズも形状も豊富
- 使いやすさにこだわった細かい配慮
- 可動パーツは交換用に単品購入可
ガラスケージを準備しよう!!
スクリーンテラリウムシリーズ
2つ目は、スクリーンテラリウムシリーズ。
現在唯一販売されている、大手メーカー製メッシュケージです。
サイズバリエーションは、高さが90cmと60cmの2タイプのみで、底面サイズは45cm四方で共通です。
底面積はコンパクトなのに、ガラスケージよりも縦長な高さ90cmのタイプがラインナップ。
90cmの高さだと、パンサーカメレオンやエボシカメレオンの最低限のケージサイズより高さ方向に余裕があります。
高低差が大きいとホットスポットが作りやすいので、パンサーやエボシなら60cmより90cmがおすすめ。
組み立て式ですが爬虫類飼育用品メーカー製ということで信頼性もあります。
大型の開戸に加え、底面のトレイを取り出しやすいよう下部にも扉がついています。
鳥かごより開口部が大きいので、何かにつけ作業しやすいと思います。
高さ90cmのタイプでも2kg程度と軽量で取り回しも簡単なのに、天面の耐荷重は5kgとある程度の強度があり、紫外線灯などを載せるのも問題なし。
何よりも鳥かご型ケージに匹敵する通気性が大きな魅力です。
おすすめポイントまとめ
- 底面積がコンパクト
- ガラスケージにない高さ90cmがラインナップ
- 軽量なのに丈夫で通気性抜群
メッシュケージを準備しよう!!
おすすめケージまとめ
さまざまなタイプの飼育ケージがありますが、とりあえず今回おすすめのガラスケージやメッシュケージであれば、極端に間違った選択にはならないはずです。
カメレオンをお迎えするにあたって、どのようなケージを選べば良いか悩んでいる方は、本記事でご紹介した、2つの製品を検討してみても良いかもしれません。
大型種のケージは?
ここまで、カメレオンケージの選び方を解説してきました。
しかし、パーソンカメレオンやウスタレカメレオンを飼育できるサイズのケージが、見当たらないことにお気づきいただけると思います。
市販品のケージだと、大型種をケージだけで飼育できるようなサイズは販売されていません。
これが本来は飼育しやすい大型カメレオンがマニア向け、と言われる大きな理由だと思います。
例え市販の爬虫類ケージに必要なサイズがなくとも、お気に入りのカメレオンが大型のカメレオンだった場合は、なんとかしてケージを用意しなければなりません。
そこで考えられる方法が、
- オウム用ケージの流用
- 自作ケージの作成
- 一室カメレオン部屋を作る
の3つです。
それぞれの特徴を解説します。
オウム用ケージ
オウム用のケージは高さが100cm〜150cm程度の大型サイズで、他の鳥かごよりも扉が大きく頑丈なロックが採用されています。
大型カメレオンは力が強いのでこういった強度は大切です。
このサイズでも、大型カメレオンにとっては最低限の広さなので、オウム用ケージを使用する場合はお散歩を頻繁にさせてあげる必要があります。
また、鳥かご型ケージのメリットである価格の安さもこのサイズになると関係なくなり、10~20万円程度のものが多いです。
しかし爬虫類用ではないものの、自作ではなく市販品が準備できるのはDIYをしない人にとってメリットです。
自作ケージ
次は自作ケージを作ってしまう、という方法です。
アルミや木製の枠組みに網戸の様なメッシュや、目の細かい金網などを張るというケースが多い様です。
ある程度DIYの経験がある方は、こういった自作ケージを作ってしまう方が低予算で、目的のサイズのケージを準備できます。
また中型種をケージのみで飼育する場合にも、お好みのサイズのケージを用意するのに役に立つと思います。
海外の飼育者だと、住んでいる場所がカメレオンに適度な環境な場合、庭先にうさぎ小屋のようなサイズの飼育ケージを作っていることも。
強度やカメレオンにとっての安全性、メンテナンス性など気をつけなければならない点も多いので、細かな配慮が必要です。
一室カメレオン部屋を作る
ケージを準備するのが難しいなら、いっそのこと部屋をケージにしてしまえ、という考え方です。
カメレオンに危険なものを取り除き、ドアや窓に近づけないようにする必要がありますが、空き部屋があるお家では最も簡単で低コストです。
流石に野生の縄張りの広さには敵いませんが、飼育環境下では破格の待遇でしょう。
部屋全体を使うので、カメレオンに必要なホットスポットを含む温度勾配が作りやすいのも大きなメリットです。
欠点はただ一つ、空き部屋を持て余しているお家はとても少ないという点です。
わが家にも空き部屋があれば実践してみたい、カメレオンにとっては最も過ごしやすい環境といえます。
大型種のケージまとめ
大型種のカメレオンは体が丈夫で、コアなマニアからも人気が高いため情報が集めやすく、ケージと場所さえ確保できれば初めてカメレオンと暮らす人でも飼育しやすい種たちです。
飼育スペースが確保できるお家であれば、ぜひ大型種も検討に入れていただければと思います。
ケージの選び方 まとめ
今回は、カメレオンの適切なケージの選び方を解説しました。
飼育ケージはカメレオンが生活する上でとても大切な飼育用品です。
ぜひとも、適切なケージを選んであげてほしいと思います。
ケージの種類によって必要な費用も変動するので、予算とも相談相談してみてください。
ケージを設置するのにはケージ台が必要です。
ケージ台の選び方をまとめた記事を書きましたのでこちらも読んで見てください。
また、ケージを実際の飼育環境としてセットアップする方法をまとめた記事もあります。
ぜひチェックしてみてください。
この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
はじめまして。
いつもかーくんチャンネルを楽しく見ています。
先月、エボシカメレオンのベビーを購入した際に一緒にカメレオン飼育セットを購入しました。
飼育セットのケージはガラスケージでして、なかなかガラスケージでカメレオンを飼育されている方の情報を得ることが出来ず、コメントさせていただきました。
他のSNSで質問してみましたところ初心者にはメッシュがおすすめとの解答が多かったです…
かーくんちゃんねるさんは例えばPCファンを付けるなどガラスケージに何か工夫をされていますか?
お忙しいところ、恐縮ですがご返信いただけますと幸いです。
くろまめさん、はじめまして!!
いつもご視聴いただいているようで嬉しく思います。
わが家ではケージを2段積みにしていて、上のケージのみ温度が上がりやすいためPCファンを2つ取り付けしています。
特定のケージに対してのファンはこれのみです。
後はケージ個々の調整と言うよりは、ケージの周りに空気の流れを作るようなイメージで、ケージ近くの壁に扇風機をつけています。
これはケージの中に空気も流れを作ると言うより、部屋の中で空気の循環を促している感じです。
個々のケージの空気を動かすことよりも部屋の空気が循環していることに意味があると考えています。
部屋の空気が動くと、ケージの空気も少なからず動いてくれるからです。
私たちの家の対策はこんな感じですが、具体的にくろまめさんのお家の環境でどれが正解かは言葉で伝えるのが難しいです。
カメレオンにとって快適なケージか確認する方法として、ケージの中に頭を突っ込んでみると言うのが一つの方法かと思います。
ケージに頭を入れてみて、なんか息苦しいなとか空気が澱んでいるなと感じるようなら必要なだけ空気の循環を足してあげる方が良いです。
私たちが息苦しいと感じるのであればきっとカメレオンも息苦しいはずです。
ちょっと変な感じに思うかもしれませんが、一度ケージの中の空気を体感してみるのが正解への近道かもしれません。
ベビーからの飼育でお迎え直後だと本当に楽しくも悩みのある時期だと思うので、何かあればまたお気軽にコメントください!!
ご丁寧に教えていただきありがとうございます。
かーくんちゃんねるさんの動画はカメレオン愛がものすごく伝わってきて、見ていて楽しいかつ幸せな気持ちになります。
また、飼育環境など様々な点においてとても参考になります。
昨日に引き続きまた質問で恐縮なのですが、現在餌の量と頻度についても悩んでおります。
ショップの方のお話ですと、現在3ヶ月なのですが体重は50gになるほど成長しており、同時期にショップにいた別の個体の3倍くらいの大きさになっております。(その子も生後3か月です)
カメレオンは生後の期間ではなく、その子の体格に合わせて餌の頻度と量を決めた方が良いとのアドバイスをいただいたのですが、現在の体格ですとどれくらいが適正なのでしょうか?
現在はイエコのM~MLを毎日15~20匹食べています。
そろそろ毎日給餌するのをやめるべきなのか、まだ毎日あげても良いものか悩んでいます。
お知恵をお貸しいただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
動画を気に入っていただけて嬉しいです!!
今後も参考にしていただけるようがんばります。
3ヶ月で50gは確かにかなり大きな子だと思います!
餌の量ですが、アダルトになるまでは基本的に食べるだけあげて良いと思います。
成長期のカメレオンで餌を控えなくてはならない場面は、下痢や脱腸で内臓を労らないといけない場面だけです。
アダルトだと肥満や食べ過ぎからくる嘔吐もありますが、ベビー〜ヤングだと食べすぎて太ると言うことは考えづらく、栄養はいくらあっても構わないからです。
少し多めにあげておいて、1〜2時間経って余っていたら回収するくらいの気持ちで大丈夫だと思います。
特にくろまめさんのお家の子は成長ペースが早いので、きっといくら食べてもすぐに消費してしまっているのではないでしょうか?
↓の記事でカメレオンの体型について解説しています。
https://chameleon-no-kaikata.com/how-to-keep-chameleons/how-to-choose/healthy-chameleon/
一度くろまめさんのカメレオンの体型を確認してみてください。
おそらく太りすぎてはいないはずです。
後は、イエコのM~MLを毎日15~20匹平らげているのであれば、そろそろイエコのL(羽ありの成虫)に切り替えてもよいと思います。
カメレオンが1日の中で最もエネルギーを消費するのは、実はごはんを食べるために舌を伸ばす瞬間です。
そのため、小さなコオロギをいっぱい食べるのと同じカロリーでも、大きめのコオロギの方が成長に使えるエネルギーが増えます。
おそらくエボシで50gある個体だと、頭胴長は15cm程度かなと想像しますので、Lイエコに負けてしまうこともないでしょう。
ちなみに、わが家のめーちゃんが同じくらいの頭胴長でしたが、クロコ(フタホシコオロギ)のLを普通に食べていました。
クロコの方が脂質が多いので、高カロリーです。
より多くのエネルギーを摂取できるので、イエコのM~MLをたくさん食べているのであればクロコも選択肢の一つです。
ただし、クロコはイエコより動きが鈍いので、イエコを好んで食べる個体もいます。
イエコの中にクロコを混ぜてみてカメレオンの意見を聞いてみるといいかもしれません。
もしクロコでも関係なく食べてくれるようでしたら、クロコの方が成長の助けになると思います。
エボシカメレオンはアダルトになった時の体型にかなり個体差があるので、もしかしたらくろまめさんのお家の子はすごく大きくなる子かもしれません!
今後の成長が楽しみですね。
また気になることがあれば質問していただければわかる範囲でお答えします!!
いつでもコメントください。
早速のご返信ありがとうございます。
今、頭胴長を測ってみましたところ約13.5cmでした。
2週間ほど前に購入したショップ店員さんに写真を見せて質問しましたところ、ほとんどの方が太っていないとの回答だったのですが、太っていると回答された方がいらっしゃってそこからずっと不安でしたの、とても前向きな回答を頂けて少し安心しました。
私はカメレオン飼育歴がまだ一か月で太っているかどうかの判断がなかなか難しいですが、教えていただいた写真を元に確認しましたところ太っていないように思います。
太っていると言われてから少し餌の量を減らした方が良いのかと思い現在、1回につき4~5匹程度を1日4回に分けて与えるという迷走しております・・・
本当は1回に7~8匹ほど食べる子なんです・・・。
1回に与える量を増やして1日に与える回数を減らすやり方か1回に与える量は現在のように減らして回数を増やすやり方のどちらの方がカメレオンにとって良いのでしょうか?
ベビーの間は回数を小分けにして与えた方が良いとおっしゃってる方のブログは良く見かけるのですが、我が家のカメレオンのようにヤングの場合は1日の餌の回数をどのようにすべきなのかという疑問があります。
また、お手すきの際で構いませんのでご返信いただけますと幸いです。
いつも本当にありがとうございます。
頭胴長13.5cmで体重50g、参考記事の画像と比べて太っているように見えないと言う感じでしたら、やはりまだガンガン食べてもらうべきだと思います。
前コメントのめーちゃんと比べて重めなのは食事量が多い分お腹に入っているコオロギの重さがあるのが原因と考えられます。
同じサイズ感で70〜80gとかあるようだったら異常値かなと肥満を疑うのですが、まだ正常な範囲でしょう。
ベビーの時にごはんを数回与えるのは、わざと小分けにしているのではありません。
どちらかというと生まれたて間は四六時中食べているので、ごはんを切らしてしまわないように小まめに補給してあげるイメージです。
ヤングに突入している場合は一度にまとめて食べられるだけあげてしまって問題ありません。
野生下では獲物は「見つけたらとにかく食べる!」と言う生活です。
そのため胃腸は数日分の食事が一気に入っても問題ないくらいの丈夫さです。
基本的には毎日一度、食べるだけ食べさせてあげるのがいいと思います。
一度お腹いっぱい食べれば通常は1日分のごはん量に不足はないはずです。
どうしてもケージの中を食べ物を探し回る様子があれば、その日はもう一度追加してあげても良いでしょう。
あと気になるのは、1日に15〜20匹食べるのに、1回に7〜8匹ほどしか食べないと言う点です。
やはりイエコのサイズが小さいのかもしれません。
あまりに食べないといけない数が多いと、疲れて食べるのを休憩してしまうことがあります。
一度LサイズのイエコかML〜Lサイズのクロコを試してみるとよいかもしれません。
もしかするとそれで1日に1度のサイクルで安定してくれるかもしれないです。
色々人によって答えが違うので迷ってしまうと思いますので、気になるならまた聞いて下さって構いません。
ブログもYouTubeも好きでやっているので、いつでも相談してください!!
ご丁寧に教えていただきありがとうございます。
以前、一度に7~8匹しか与えたことがありませんでしたので本日試しに一度に15匹与えてみましたところものすごい勢いで私の持っているカップにしがみついて一気に8匹食べました。
その後カップから離れたため、コオロギをケージ内に放しましたところ、5分以内に2匹、10分以内に1匹追加で食べました。
残ったコオロギがペットシーツの下に隠れたため、ペットシーツの上に戻してあげると、食事開始から35分後に1匹、45分後に2匹食べました。(1匹行方不明です)
なので、結果45分で14匹食べたことになりました。
一度にここまでたくさん与えたことはなかったですので、様子を見ていたのですが、1時間後に小松菜を食べ始めました。
なので、追加で5匹をケージ内に放ったのですがすぐにぺろっと食べてしまいました。
これくらいの間隔を開けて完食したということは、昨日教えていだたいたように少しサイズが小さいということなのかなと思いました。
たくさん食べてくれるのは嬉しいのですが、食べ過ぎていないのかなという心配はやはりしてしまいますね。
コオロギのサイズアップをして数を少し減らしてみたいと思います。
また、色々とアドバイスいただけたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
やはり一度食事を中断しているのはちょっと疲れてしまっているのかもしれないですね。
数を食べるのしんどい…と言う感じではないでしょうか。
大きめサイズのコオロギに変えてみる方が食べやすいと思います。
色々試してみて、もしカメレオンが気に入らないようなら元に戻す、と言うトライ&エラーで良いバランスを探されのが良いと多います。
カメレオンはものすごく食欲旺盛で、アダルトになってもバクバク食べるので餌を与えすぎると吐き戻すことがあります。
これはアダルトになるとヤングに比べて成長に必要なエネルギーが減って、供給過多になるからです。
しかし、ベビー〜ヤングの間は体のサイズがどんどん大きくなるので、いくら食べてもすぐに消費してしまいます。
成長に必要なエネルギーを得るために食べる量であれば、胃腸に負担になることはないと思います。
わが家の例で言うと、生後約2ヶ月のあーくんが頭胴長の1/3はありそうなイエコのLを食べたうえ、翌日も普通に食事をしていました。
↓の様子を見てもらうと、私たちが思っているより遥かに強靭な内臓の力を持っているのがお分かりいただけると思います。
https://youtu.be/r-Plhglyq-U?t=103
ヤングの個体が食べ過ぎで健康を損ねた話は聞いたことがないので安心してください。
逆にベビー〜ヤングの間に十分な栄養が取れないとアダルトになるまでに致命的な健康問題が出る可能性があります。
私たちが初めて卵から育てたあーくんの時は、まだ食べるの?小さなお腹のどこに入ってるの?と心配になるくらい大量に食べていました。
人や犬や猫と比べると、とても大量に食事しているように見えて驚きますが、カメレオンの成長期はそれで正常です。
成長期の食事制限は何かしらの病気などイレギュラーがあった時だけだと思っていただいて間違いありません。
以下は蛇足なので、興味がなければスルーしていただいて構いません。
もうすでにご存知かもしれないのですが、飼育下ではカルシウムが不足しがちなので、カルシウムパウダーまぶして与えると安心です。
わが家では↓の製品を使っています。
月夜野ファーム マルベリーCa(カルシウム) 120グラム (x 1)
毎食時、コオロギが真っ白になるくらいまぶしています。
このあたりのお話はまだ記事にできていないのですが、これでなくても構わないのでカルシウムパウダーは与えた方が良いです。
同時に、20〜30分程度の短時間でいいので可能な日は日光浴をしてあげると、骨の代謝や皮膚の代謝の促進ができます。
特に骨の代謝に関係するビタミンDの不足は“くる病”と言う骨がスカスカになる病気を引き起こすので、食事だけでなく日光浴も同時に大切にしてあげると良いと思います。
こちらもすでにご存じかもしれないですが、まだの場合は↓の記事で太陽光の必要な理由についても書いています。
https://chameleon-no-kaikata.com/how-to-keep-chameleons/preparation/choose-lighting-1/
食べるだけごはんをあげる+カルシウムパウダー+日光浴で食事や栄養からくる健康問題の多くは防げるはずです。
ちょっと余計な話をしてしまいましたが、成長期の栄養状態はカメレオンの一生の健康を左右する可能性があります。
この時期の生活に気を使ってあげると丈夫で長生きできますのでがんばってあげてください。
またわからないことがあればいつでも聞いてください!!
いつもご丁寧にご返信いただきありがとうございます。
いつも下さる返信の内容だけでブログの記事が完成するのではないか、というくらい丁寧に教えて下さるのでいつも感動しております。
今週末、さっそく新しくフタホシコオロギ(近くのショップにはクロコオロギの取り扱いがないため)を購入してサイズアップをはかってみようと思います。
また、カルシウムパウダーについても詳しく教えて下さりありがとうございます。
現在、コオロギにウォンバルーのインセクトブースターを食べさせてそのコオロギを与えています。
お迎え日に爬虫類専門店の店員さんに、この餌を食べているコオロギにはカルシウムパウダーをまぶす必要はないと言われました。少し不安はあったものの専門店の方がおっしゃるなら大丈夫なのかなと思いそのままのコオロギを与えていました。
すると、数日後土を食べたり、植木鉢の水を飲んだりするようになりました。
なので、別の店員さんに相談しましたところ1週間のうちカルシウムパウダーをまぶす日とカルシウム+ビタミンのパウダーをまぶす日を作った方が良いと教えていただきました。
そして、現在は月曜日カルシウム+VD3のパウダー、金曜日にカルシウムパウダーをまぶしたコオロギを与えています。
話が変わるのですが、かーくんちゃんねるを見てswitchbotを購入することを決めました。
明日、届くみたいなので使用するのが楽しみです。
くろまめさん、フタホシコオロギが手に入ったようでよかったです。
エボシくんも少し食事が楽になるのではないかと思います。
カメレオンのサプリにはまだ不明な点が多いのですが、カルシウムパウダーについては各所で必要性が検証されています。
それも、毎食の摂取が推奨されているケースが多いです。
カルシウムに関しては摂取量が多くても健康被害が出たと言う話もないので、骨の代謝がうまくいかないことを防いだほうがメリットになるからです。
最後はくろまめさんご自身の判断になるかと思いますが、わが家では毎食カルシウムパウダーをまぶすことにしています。
問題はビタミンDの摂取です。
実は、ビタミンDは摂取しすぎると多くの生き物は高カルシウム血症と言う病気になります。
カメレオンのビタミンDの適量は研究が不十分で、どれだけの量をサプリで与えれば過剰にならず適量を与えられるのかが分かっていません。
それに比べ、日光浴ではビタミンDを生成するUV-Bとそれを阻害するUV-Aがバランス良く作用し、適量のビタミンDを摂取できるようになっています。
そのため、基本的的にはビタミンDは紫外線灯+バスキングか日光浴で体内生成するのが良いと言うのが現在の定説です。
どうしてもビタミンDの不足が気になるようなら、少量のビタミンDを含むサプリがあるので、こちらを月に1〜2回使われると良いとおもます。
↓こちらの製品は、日本でメジャーなExoTerraのビタミンDサプリの半分程度のビタミンD含有量で、過剰摂取のリスクが少ないです。
レパシー (REPASHY) カルシウムプラス LoD 3oz (85g)
参考として、アメリカのカメレオンのブリーダーたちのサイトが詳しく説明してくれているので、英語ですが一度目を通されるとよくわかると思います。
https://chameleonacademy.com/basics-chameleon-nutrition/
現在のビタミンDサプリの摂取サイクルで問題がないようなら、こちらも最終的にはくろまめさんご自身の判断で何をどれだけ与えるのか判断になると思います。
しかし、もし何か高カルシウム血症の症状が出てきたら上記のようなリスクの少ない製品を少量にとどめるなど対策が必要なるでしょう。
カメレオンの健康に関する正解は飼育情報の中でも特に答えの出ない分野です。
最後は飼育者各自の判断になるのでわが家でもこれからも研究していきます。
SwitchBot、購入されたのですね!!
本当に便利なのでどんどん活用してみてください!
わが家の場合はとても温度管理が省力化できました。
また疑問があればいつでも聞いてください!