タンボコオロギ実際に買ってみた!小さい・静か・匂わない【レビュー】
この記事では、スフィロアクアという活き餌専門店で購入した“タンボコオロギ”について詳しくレビューします。
最近わが家のパンサーカメレオン、けーくんが加齢によってお腹が弱くなってきています。
イエコの活き餌をあげると下血してしまうので、物理的に小さいサイズを試すためにタンボコオロギを試してみたいと思い、買ってみました。
- タンボコオロギって何?
- 他の活き餌コオロギとの違いは?
- 実際に買ってみてどうだった?
スフィロアクア以外では売っているのをみたことのない“タンボコオロギ”は、ネット上でもレビューを見かけないと思います。
そこで、今回はわが家が実際に購入して観察した結果を共有してみたいと思います。
ぜひ活き餌のを選ぶ際の参考にしてみてください。
スフィロアクアについては、活き餌専門店の比較レビューをしていますのでどんなお店かはこちらで確認してください。
そもそもタンボコオロギってどんなコオロギ?
爬虫類飼育者でも、タンボコオロギと聞いてもいまいちピンとこない人が多いのではないでしょうか?
わが家も、スフィロアクアという活き餌専門店以外では販売しているのをみたことがありません。
スフィロアクアの公式ページに解説があったので、ご紹介します。
タンボコオロギについて特徴を記します。
・日本のコオロギで水田付近に生息している
・幼虫で越冬できる
・動きはイエコオロギと比べて鈍い
・イエコオロギと比べて餌をあまり食べない
・成虫になっても15mm前後である
・初令期から足腰が強いため水場に足を取られて溺れることが少ない。
・顎が小さいので硬い食べ物(ドッグフードのようなもの)は食べるが苦手である。顎が小さいので生体(ペット)を噛んで反撃することが少ない。
念のため、わが家でもタンボコオロギについて調べてみましたが、本当に情報が少ないです。
一応最低限の情報を表にまとめました。
流通名 | タンボコオロギ |
---|---|
和名 | タンボコオロギ/イチモンジコオロギ |
英名 | ー |
学名 | Modicogryllus siamensis |
原産地 | 北海道以外の日本に広く分布 |
成虫サイズ | 15mm前後 |
1匹の価格 | 成虫 〜15円 |
学名から、ヨーロッパイエコオロギやフタホシコオロギとは近縁で、同じコオロギ亜種ではあるものの、異なる属のコオロギであるとわかります。
原産地は主に日本で、一部台湾や東南アジアにも生息するという情報を見かけましたが詳細不明。
情報が少なくなんだかモヤモヤしますが、日本に生息するということで暖かい時期であれば野生のタンボコオロギを観察できるかもしれません。
【参考①】コオロギ亜科 – Wikipedia
【参考②】 タンボコオロギ|八丈植物公園・八丈ビジターセンター|自然公園へ行こう!
タンボコオロギの活き餌としての特徴
ここからは、実際にタンボコオロギを購入してみてわかった特徴を紹介します。
- サイズ感
- 動き方
- 鳴き声
- 臭い
- 値段
サイズ感
まず、タンボコオロギのサイズ感です。
- イエコの 2/3 ほど
- クロコの 1/2 くらい
自宅に届いたときコオロギたちが入っていた箱も、イエコが入ってくる箱の 2/3 くらいでした。
かなりコンパクトで驚きましたが、現物のタンボコオロギもかなり小さめです。
あと、イエコとクロコはともにメスの方がひと回り大きいのですが、タンボコオロギは雌雄差があまりなく、むしろオスのほうが少し大きいようです。
動き方
- 同じサイズのイエコより走るのは気持ち遅い
- 成虫同士でくらで比べるとジャンプ力は
- イエコの 1/2
- クロコより少し劣る
サイズの割には少し動きが鈍く、ジャンプも全力で飛んで 20cm くらいまで。
プラケも少し小さくても問題なさそうです。
ただ、やはり体が小さいのでピンセットで捕まえるのはなかなか骨が折れます。
鳴き声
- イエコやクロコよりも静か!! ← 重要
- 声質はカゼ気味のスズメみたい
今回購入したのは MIX サイズで、羽化済みの成虫も 1/3 くらい含んでいますが、圧倒的に静かです。
警戒心が強いのか、ストック部屋の隣にいても鳴いているのをほとんど聞きませんでした。
多分、全力で鳴いてもタンボコオロギのオスが 5 匹よりクロコ 1 匹のほうがうるさい。
純粋な声量もありますが、声質があまり耳障りでないのが嬉しいです。
臭い
- イエコやクロコよりも臭いが少ない
- フンの量も少なくプラケが汚れない
約 1 ヶ月ストックしてみて気づいた点として、臭いの少なさがあります。
イエコもクロコもストック中の臭いが強烈です。
特にクロコは臭いの元であるフンの量もすさまじく、プラケの清掃にも時間がかかります。
それに比べてタンボコオロギは臭いがほとんどでないうえ、フンの量が少ないのでプラケの清掃も簡単です。
控えめな鳴き声とあいまって、同じ部屋にストックを置いていてもそこまで気になりません。
値段
活き餌としてのタンボコオロギで唯一気になるのが“値段”です。
こちらの記事の作成時、スフィロアクアで成虫を 60 匹購入した際の単価が、15 円。
イエコなら 5 〜 10 円程度の単価で購入できるので、かなり割高に感じます。
わざわざタンボコオロギを買う人が少ないのはこれが原因かもしれません。
しかしわが家では、タンボコオロギはイエコと異なる活かし方ができると思っています。
次の項で解説していきます。
タンボコオロギの活き餌としての活用方法
ざっくりではありますが、タンボコオロギの特徴について見てきました。
- 成虫になってもイエコよりも小さい
- 動きはイエコよりやや鈍い
- クロコよりもジャンプ力が劣る
- イエコやクロコより静か
これらの特徴を活き餌としてどのように活かすのかですが、主な使い方は 2 つです。
- 体の小さな個体に与える
- ダイエット中の大きな個体に与える
なぜそう考えるのかをご説明します。
体の小さな個体に与えるのに向いている
タンボコオロギの特徴のひとつが、「成虫になっても小さい」という点です。
これは、パンサーカメレオンやエボシカメレオンのヤングや、カーペットカメレオンのアダルトで、少し小さめのコオロギがたくさんいる場合に非常に重宝すると思います。
羽化前のコオロギをたくさん買ったことのある人なら、コオロギの脱皮カスの処理がいかに手間であるかご存知ではないでしょうか?
わが家でも何度「お願いだからそのサイズで止まってて!!」と思ったことでしょう…。
それがタンボコオロギなら、イエコよりも小さいサイズで成虫なので、小さなコオロギがたくさん必要な場面でも手間が少なくて済みます。
ダイエット中の大きな個体に与えるのに向いている
カメレオンのアダルトでよく起こる、「太ってしまうからたくさん食べさせてあげられない…」という問題。
タンボコオロギであれば、イエコよりもさらに小さいので、肥満気味の個体でも数を少し増やしてあげることができます。
しかも動きもイエコにやや劣る程度で、運動量も十分確保できると思います。
イエコを 2 匹だけより、タンボコオロギを 3 匹食べられるほうがカメレオン的には満足度が高いはずです。
ダイエット中のカメレオンに満足のいく食事をしてもらう方法としておすすめできます。
この辺りのことについては以前に給餌頻度に関する記事を書きましたので、あわせて読んでみてください。
タンボコオロギのレビュー まとめ
今回は、成虫になっても小さな活き餌コオロギ、タンボコオロギのレビューをしてみました。
活き餌の昆虫の成長を止めることはできないので、小さなサイズのコオロギがたくさん必要なときに困ることはよくあります。
タンボコオロギの“小さい”という特徴は、必要な飼育者からすると非常に魅力的ではないでしょうか?
パンサーカメレオンやエボシカメレオンのベビー〜ヤングの時期、小型のカメレオンを飼育されている方は検討の価値があると思いました。
わが家では、けーくんのお腹の調子を見ながらタンボコオロギを活用していく予定です。
この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。