カメレオンの餌、コオロギの飼い方まとめ!!【解説】
この記事では、カメレオンに与えるごはん、活き餌のコオロギの飼い方を解説します。
カメレオンと暮らすということは、活き餌とも暮らすということです。
活き餌はカメレオンの大事な栄養源なので、適切に管理するように気をつけなければなりません。
今回は数ある活き餌のなかでも、わが家が 1 番におすすめする“コオロギ”の飼い方を適切なストック方法から入手方まで紹介していきます。
カメレオンのために一生懸命コオロギのお世話をしているのにいきなり全滅してしまった…。
カメレオンのための活き餌なのに、気づいたらコオロギのお世話のほうが時間がかかっている…。
そんな、カメレオン飼育者の悩みの種である活き餌“コオロギ”の飼い方。
- 元気に育てるには?
- 簡単な飼育方法は?
- 注意するポイントは?
コオロギを健康に育てることはカメレオンを健康に育てることにつながります。
わが家が今までに色々試した中で、最も簡単かつ生存率を上げるコオロギの飼い方を紹介しますので参考にしてみてください。
そもそも活き餌はコオロギでいいの?他の活き餌はどうなの?という方は、活き餌の選び方を解説した記事がありますのでこちらをどうぞ。
コオロギを飼育するために用意するもの
では、コオロギを飼うために必要な道具を見てみましょう。
各飼育者ごとに使っている道具はさまざまですが、わが家では
- 虫カゴ or 衣装ケース
- コオロギフード
- ティッシュ or キッチンペーパー
- フルーツトレー or たまごトレー
が最低限必要な品々だと考えています。
虫カゴ or 衣装ケース
コオロギを入れておく容器です。
わが家では背丈の高い虫カゴを使用しています。
選ぶポイントは
- 容器の背丈
- 容器の床面積
- フタがあるか
の 3 つです。
まずとにかく大切なのが、容器の背丈です。
20cm 程度の容器では確実に脱走されてしまいます。
市販の虫カゴではかなり大型ですが、高さ 30cm くらいは欲しいです。
そして容器の床面積ですが、ストックの量によって必要な容器の床面積は変わってきます。
あまりに過密にして飼育すると、排泄物の毒素の影響から死亡率が上がりやすいです。
わが家の経験では 40cm×20cm くらいの床面積でクロコを 200 匹くらいまでなら安全に飼育できます。
また、念のためフタ付きの容器のほうが安心です。
そっとしておけば先に述べた 30cm の高さがあればほとんど脱走は起こりませんが、活き餌を取り出す時などには容器の高さに関わらず逃げられたりします。
虫カゴのフタの小窓や、衣装ケースのフタを少しずらして取り出すほうが安全です。
ただし衣装ケースのフタはそのまま使うと、湿度や排泄物の有害な成分を含んだ空気が滞留することでコオロギの寿命を縮めます。
天面をくり抜いて網を張るなどの加工が必要です。
大きすぎずフタの加工もなくそのまま使えるので、カメレオンが数頭程度までなら大きめの虫カゴが使いやすいと思います。
また、お世話のしやすさを考えると同じものの予備があった方が便利でしょう。
コオロギフード
餌の餌、コオロギのごはんです。
コオロギは雑食性でなんでも食べますが、わが家が利用しているのは活き餌コオロギ専用フードです。
コオロギ専用フードの主な特徴は、
- コオロギを適切に成長させられる
- カメレオンにも害がなく栄養価が高い
の 2 点が挙げられます。
特に大切なのが“カメレオンに害がない”という点です。
先述の通りコオロギは雑食性なので、おおよそ人が考えつくものであればなんでも食べます。
- 野菜
- 肉
- 海産物
- 昆虫
- 他のペットの飼料
あげればキリがありません。
生き物が栄養とすることができるものであればとりあえず食べて成長してくれます。
しかし、これらの中でカメレオンにとって有害でなく十分な栄養を得ることができる餌を選ぶのは難しいです。
どれに害がなく、どれであればコオロギの品質を維持できるのか、知識のない私たちには答えの出ない問題だと思います。
そこでコオロギ専門店が、爬虫類に害がなくコオロギの品質を高められる専用のフードを販売してくれています。
効果は絶大で、これだけを食べたコオロギで十分に健康なカメレオンを育てることができます。
あなたがカメレオンのブリーダーで「もっと効果の高いコオロギ用の餌を研究したい!」といった事情がなければコオロギフードが最も安全な選択肢です。
ティッシュ or キッチンペーパー
コオロギの水分補給のために水分を浸ませておくためのティッシュやキッチンペーパーです。
できれば香りや保湿成分の添加されていない、安いティッシュがおすすめです。
わが家ではティッシュを 4 枚重ねて折りたたみ、ギリギリ水が垂れないくらいにして使っています。
コオロギ専用の給水器を用意する場合や、自作の給水器を用意している方もいます。
しかし、わが家ではこれらのグッズは使用していません。
理由は、給水器を洗うのが手間だからです。
ティッシュであれば、お世話のタイミングで新しいものと交換するだけで良いので、手間がかからず清潔を保てます。
フルーツトレー or たまごトレー
コオロギたちが隠れ家として使用するシェルターです。
コオロギのシェルターとしてよく使われるのが、
- コオロギ専用シェルター
- 紙の卵トレー
- 鉢底ネット(筒状に丸めたもの)
- 新聞紙をくしゃくしゃにしたもの
ですが、わが家ではスーパーで使われる紙のフルーツトレーを使用しています。
近所の食品スーパーで捨てるトレーを譲っていただいています。
コオロギ専用シェルターや紙の卵トレー、鉢底ネットは使い勝手は良いですが、とても高価です。
しかもコオロギたちが必ず汚すので、お世話のたびに交換が必要で継続的にそこそこのお金がかかります。
新聞紙では隠れられる足場が少ないのか、コオロギたちには不評で、しかも食べ物と勘違いして食い散らかされます。
フルーツトレーはとても使いやすい上、無料で入手が可能です。
コオロギたちにもかなり好評です。
色々なトレーがありますが、ひと山あたりの大きさから、りんごのフルーツトレーが一番使いやすいと思います。
持ち帰ったあと、アルコールスプレーを振りかけて屋外で 1 日乾燥させてから使うと安心です。
一つ気になる点をあげれば、食品スーパーの店員さんに「こんなもの何に使うの?」と怪訝そうな目で見られることです。
コオロギの飼育環境のセッティング
ここからはコオロギを飼育する環境のセッティングについて見てみましょう。
わが家のコオロギの管理は、
- できるだけこまめにお世話する
- 1 度のお世話をいかに簡単にするか
に全力を注いで方法を考えています。
以下の画像が、実際のコオロギの飼育環境です。
気をつけるのは以下の 4 点です。
- 水分の量に注意する
- 餌は容器のすみに直接まく
- シェルターは必ず入れる
- 水とその他は離す
詳しく確認してみます。
水分の量に注意する
まずは、水分の量です。
水分は少なすぎても多すぎてもコオロギに害になります。
前述のたたんだティッシュに水を含ませたものを使いますが、容器に置いたときに周りに水が広がって行かないように注意しましょう。
大きな水たまりのようなところがあると、コオロギが溺死してしまいます。
逆に水分量が少なすぎると、いわゆる水切れでコオロギの大量死につながります。
次のお世話や水分の追加まで十分に足りる量を入れておくのが大切です。
水たまりを作らずにより多くの水分を用意したい場合は、ティッシュを重ねる枚数を増やして容器内に入れておきましょう。
餌は容器のすみに直接まく
餌は餌皿を使わず、飼育容器のすみに直接まきます。
後で説明しますが、これは清掃を簡単にするための対策です。
シェルターと干渉しても問題ないので、そのまま容器にまいてしまって構いません。
また、コオロギフードは少し多めに入れておくくらいがおすすめです。
足らないとコオロギ同士で“共食い”を起こす原因となります。
粉末状のコオロギフードは、適切なペースでお世話をすればカビや雑菌の繁殖もないので、足らないよりは多めのほうが安心です。
シェルターは必ず入れる
コオロギの隠れ家“シェルター”ですが、一見するとなぜ必要なのかわからないと思います。
しかし、シェルターはとても大切なアイテムです。
必ず用意しておきましょう。
シェルターが大切な理由は、“共食い”の防止にとても有効だからです。
シェルターがないと、どれだけ餌や水をたっぷり与えていても“共食い”が起こります。
これは隠れるところがないというのがストレスなのではないかと考えられています。
逆にシェルターがあるだけで、コオロギたちのストレスを大幅に緩和できるようです。
餌さえかかさなければ“勝手に減る”と有名なクロコでも共食いはほぼ起きません。
シェルターの量の目安は、頑張れば全てのコオロギがシェルター内に身を潜められる程度です。
りんごのフルーツトレーだと、ひと山にクロコが 30 匹くらいは引っ付いていられます。
100〜150 匹程度なら 4 つくらいのシェルターがあれば十分です。
【参考】シェルターは何のために使うのでしょうか|よくあるご質問|スフィロアクア
水とその他は離す
水を浸ませたティッシュとその他のものは接触しないように注意します。
コオロギフードやシェルターにティッシュが触れていると、どんどん水を吸われてしまってティッシュが乾きます。
またシェルターが濡れると、蒸れに弱いコオロギの死亡率を上げることにもなるので注意が必要です。
ストック場所について
カメレオンに比べるとイエコもクロコも非常に丈夫なので、飼育環境はかなり自由度が高いです。
- 温度
- 20〜30℃
- 15℃ 以下、32℃ 以上は大量死の危険あり
- 湿度
- 50% くらい
- 60% 以上は危険
上記からわかるように、人が不快でない温度と湿度であればだいたい大丈夫です。
この条件だと、カメレオンの飼育部屋でストックしてもコオロギは元気に育つとお分かりいただけると思います。
カメレオンと同じ部屋で保管するのも 1 つの方法です。
もし同じ部屋でコオロギもストックするのであれば、カメレオンから見えないようにする必要があります。
見えるところでコオロギをストックしていると、「見えるのに食べられない!」ということがカメレオンのストレスになるからです。
カメレオンにコオロギの存在を悟られないようにこっそりと保管しましょう。
幸いにもカメレオンは耳も鼻もあまり良くないので、しっかりと視線を遮れば多くの場合で気づきません。
コオロギのお世話
次は、コオロギのお世話についてです。
コオロギも生き物なので、必ずお世話が必要です。
わが家がどのようにしてコオロギをお世話しているかも紹介しておきます。
コオロギのお世話の頻度
まず、お世話の頻度です。
- 2 日に 1 度
- 容器の清掃
- 餌やシェルターの交換
- 毎日(室温が 30℃ を超える時期のみ)
- 水の補給
おおむね 2 日に 1 回がわが家のお世話のペースです。
さらに、真夏に室温が30℃を超える時期は毎日水の補給を行います。
2 日に 1 回のお世話は、他のお家から見るとかなり高頻度かもしれません。
- 餌を毎日食べ切る少量ずつ与える
- 水は給水器を使って与える
- できるだけ広い容器を使う
といった方法で、お世話の頻度を 1 週間に 1 度くらいまで減らしている方もいるようです。
しかしわが家では
- コオロギの死亡率を下げる
- コオロギの質を維持する
という 2 つの目的から現在のお世話頻度にしています。
コオロギの生存率を上げるにはお世話の頻度を上げるのが一番効果的です。
週に 1 回まで頻度を落とすとなると、ある程度の死亡率は覚悟しなくてはなりません。
また死亡率が高い状態というのは、コオロギの質が落ちた状態と言えます。
水切れや餌不足で栄養が乏しかったり、排泄物の毒素が体に溜まっていたりするコオロギをカメレオンに与えるのは好ましくありません。
そこで、お世話の頻度を上げるために、1 度のお世話はできる限り簡単に短時間で済むように今の飼育環境を採用しています。
コオロギのお世話の内容
具体的なお世話の内容ですが、
- 餌・水・シェルター
- 古いものは捨てて新しいものを入れる
- 飼育容器
- 水とアルコールで清掃
という感じで、ほとんどのアイテムを2日で使い捨てています。
前述したとおり、1 度あたりのお世話を省力化する代わり、できるだけ頻度を上げるのがわが家の方針です。
餌皿や給水器を使用すると、その汚れを落とすのにかなりの手間がかかります。
安価に使い捨てられるものは可能な限り使い捨てを選択しています。
飼育容器だけはさすがに使い捨てというわけにはいきません。
水とアルコールを使ってトイレットペーパーで清掃します。
慣れてくれば、1 容器あたり 10 分程度でお世話は終わりです。
これを手間がかかると考える方もいるかもしれませんが、カメレオンのごはんをより美味しくするためだと思ってがんばりましょう。
コオロギの飼い方 Q&A
A.2 〜 3 ヶ月弱程度です。
コオロギの寿命は飼育温度に左右されます。
30℃程度の高温だと 2 ヶ月程度、25℃ 以下の比較的低温だと 3 ヶ月弱くらいです。
ただし、そのうち 1 〜 1 ヶ月半くらいは幼虫期間なので、大きめのサイズを買うほど寿命は短くなります。
A.お世話の頻度、飼育環境、買ってきたコオロギの質の 3 つが大きな原因です。
詳しく理由を分けると、
- お世話の頻度
- 水切れや餌切れ
- 排泄物の溜まりすぎ
- 飼育環境
- 温度の高すぎ低すぎ
- 湿度の高すぎ
- 買ってきたコオロギの質
- すでに弱っていた
というのが経験したことのある原因のほとんどです。
コオロギ専門店で購入して、今回の記事の内容を実践すれば大量死は起こりません。
A.床材はなくても問題ありません。
床材が必要だと言われる理由は、滑る虫カゴなどで飼育するとコオロギが体力を減らして弱る、という説に基づいています。
しかし床材ありとなしの差よりも、お世話の頻度の方がコオロギの状態に大きく影響をします。
床材は何を使っても汚れや雑菌が溜まりやすく、お世話の手間も増えがちです。
無理に床材を使うよりは、簡単なセッティングで良いのでお世話の頻度を上げることが大切です。
A.除湿剤は入れなくても大丈夫です。
よくコオロギが蒸れで死んでしまうから除湿剤が良いと聞きます。
しかしわが家では除湿剤が必要な状況を経験したことがありません。
確かにわが家でも濡れティッシュがシェルターやコオロギフードを濡らすと、局所的に蒸れて死ぬ個体が出てきます。
しかし部屋の湿度については、60% 以下であれば特に気にするほどのことではありません。
わが家では梅雨でも除湿剤を使っていませんが、大量死は発生していません。
どちらかと言うと排泄物から出るアンモニアが、湿度が高いほど多く空気に溶け込むことが直接的な原因です。
解決策は除湿剤を入れることではなく、お世話の頻度を上げることではないでしょうか?
A.長いピンセット、トイレットペーパー、消毒用アルコールはあると便利です。
おまけ① コオロギをどこで買うか
ここからはコオロギの飼い方に関するおまけ情報です。
そもそも、コオロギをどうやって入手してくるのか見ていきましょう。
代表的なコオロギの入手先として挙げられるのが、
- コオロギ専門店(ネット)
- ペットショップ(実店舗)
- Amazon・ヤフオク(ネット)
の 3 つです。
わが家としてはコオロギ専門店をおすすめします。
理由はやはりコオロギの品質です。
もちろんペットショップや Amazon などでも購入したことはあります。
しかし、どこで購入しても専門店ほどの品質のコオロギには出会ったことがありません。
初めて専門店から購入したコオロギには「うるさいほど鳴くし、めちゃくちゃ跳ねる!!」ととても驚きました。
購入時の品質が良いかどうかはストックしている間の生存率にも大きく関係します。
今までに酷かったお店だと、購入した当日にいつも通りのお世話をしたのに、翌日には半分死んでしまっていました。
そこまで極端でなくても、品質は日を追うごとに死んでしまうコオロギの割合に直結します。
いくら購入単価を抑えても、ストックしている間に数が減ってしまっては同じことです。
多少高価に感じるかもしれませんが、コオロギ専門店で購入するほうが結果として活き餌にかかる出費を最小限に減らすことにつながります。
もちろんコオロギ専門店以外での購入がだめだというわけではありません。
そのほかの入手先とあわせてそれぞれの入手先の特徴を見てみましょう。
コオロギ専門店で買う
コオロギ専門店の特徴
メリット
- とにかく高品質(死着保証あり)
- 数万匹単位の大量購入もできる
- スマホで注文できる
デメリット
- 最小購入単位が 100 匹程度から
- 地域によっては購入不可
コオロギ専門に養殖を行っている業者です。
コオロギ専門店は、何よりもコオロギの品質が高いのが特徴です。
自社のコオロギに自信があることの表れとして、多くのお店で死着保証を行っています。
死着保証は、コオロギがそのお店の基準を超えて死んだ状態で届いた場合に保証を行うサービスです。
わが家の場合はこのサービスが必要な状況を経験したことがありません。
死着保証をしているお店の場合、そもそもその保証が必要がないほど元気なコオロギを養殖しているということでしょう。
デメリットは最小販売単位が 100 匹程度からと多いことと、地域によっては配達不可で購入できない場合があることです。
どのコオロギ専門店で買うのがいいかわからない、という方は、わが家がおすすめするコオロギ専門店を紹介した記事がありますので参考にしてみてください。
ペットショップで買う
ペットショップの特徴
メリット
- 単品販売もある
- 自宅ストックを最小限にできる
- 送料がかからず少量でも安い
デメリット
- 近くの店舗が高品質でないかも
- 買いに行く手間がある
エキゾチックアニマルを取り扱うペットショップで、活き餌として販売されているコオロギを買う方法です。
自宅近くに高品質な活き餌を取り扱うペットショップがあればかなりおすすめできます。
1 匹からの単品販売があったり、送料を含まない分単価を抑えられたりとメリットは大きいです。
また、自宅のストックが全滅するなど何かあっても当日すぐに入手できるのも良い点です。
入手できるスピードと単品販売があることも手伝って、自宅のストックを最小限で運用できます。
ただし、コオロギの品質はお店ごとにかなり差があります。
一度コオロギ専門店のコオロギも買って比べてみるのがおすすめです。
Amazon・ヤフオクで買う
Amazon・ヤフオクの特徴
メリット
- 安い
デメリット
- 品質が良くないことが多い
- 死着保証もない
- どうやって育てているかわからない
Amazon やヤフオクで小規模な業者や個人で繁殖したコオロギが出品されています。
こちらは値段以外には特段のメリットがありません。
品質がいまいちだったり、そのせいで死着が発生しても保証がないことが多いです。
さらに、どういったエサでコオロギを育てているか不透明で、カメレオンに害がある可能性もあります。
簡単にまとめてしまうと、Amazon やヤフオクで購入できるコオロギは、価格は安いが信頼性が低いと言えます。
どうしてもコストを抑えたい人以外にはおすすめしません。
おまけ② 具体的にどのように運用するか
コオロギの入手先を紹介しましたが、カメレオンのためにはコオロギを持続的に確保する必要があります。
具体的にどのようにコオロギの供給を維持していくのか、その運用方法について考えてみましょう。
コオロギの供給を確保する方法は、
- 多めに買ってストックする
- その都度買ってくる
- 最初だけ買って自家繁殖する
の 3 つが考えられます。
わが家としては、特殊な事情がないのであれば“多めに買ってストックする”が一番おすすめです。
主な理由は、
- 手元にまとまった数がある安定性
- 自家繁殖はあまりに手間
の 2 つです。
安定的にコオロギを手元に置いておけば、カメレオンのごはんについての心配を減らすことができます。
各販売店の売り切れや災害時など、イレギュラーに対する対応でも選択肢が広がります。
自家繁殖については、「少し安く活き餌が欲しいな」くらいの気持ちなら諦めて買ってくるほうが良いでしょう。
浮かせられるコストに見合わないほどの手間がかかります。
どれだけ手間をかけてでもコストカットしたい、ブリーダーで活き餌にはこだわりがある、といった特殊な状況でなければ、少し多めに買ってストックするのが一番おすすめできます。
ただし、お家によってそれぞれの事情があると思うので、運用方法 3 種のメリットとデメリットも確認しておきましょう。
多めに買ってストックする
コオロギ専門店などで 100 匹以上といったまとまった数を購入して、少し減ったら補充するという方法です。
こちらの方法では先述のとおり、
- 必要な活き餌の増減に対応しやすい
- 自家繁殖や買いに行くよりは手間がない
- 災害時でも手元に活き餌がある
といったメリットがあります。
多くの爬虫類飼育者が、そこそこの数の活き餌を自宅でストックしているのはその運用バランスの良さが理由です。
その都度の購入では、必要な活き餌が急に増えたり減ったりすると対応に限界があります。
結局、手元のストックをある程度準備しておくほうが安心で、買いに行く手間もありません。
万が一災害で物流が止まるなど、普段の入手方法が断たれたとしてもしばらくは耐えることができます。
長期の対応が必要なら自家繁殖に舵を切ることも可能です。
デメリットは必要なお金が 1 番多く、自宅でのコオロギストックにはそれなりの覚悟が必要なところです。
その都度買ってくる
カメレオンの食事の都度コオロギを買ってくる方法です。
これは自宅近くに高品質なコオロギを販売するペットショップがある前提となります。
他の方法にくらべて、
- 自宅ストックが極限まで減らせる
- ストックのお世話も最小限
- うるさくないし臭いも出ない
といった、この方法でしか得られないメリットがあります。
もちもん、ベビーやヤングの成長期、アダルトでも急な体重の増減など、カメレオンが毎回同じ数のコオロギを食べるというわけではありません。
たとえ単独飼育でも、微調整のため 10 匹くらいは自宅のストックも必要です。
それでも自宅に大量のストックを抱えることがないのは飼育者にとってはとても大きなメリットといえます。
ストック中に死んでしまうコオロギもほぼ出ないので、お金に無駄もありません。
どうしても虫が苦手だとか、コオロギと同じ部屋で寝なければいけないといった場合もこの方法が最も効果的です。
最初だけ買って繁殖する
種親となるコオロギを買ったら、あとは自宅内で繁殖して必要量を確保する方法です。
こちらの方法では、
- とにかく費用がかからない
- 増えすぎたら売れる
- こだわれば理想の活き餌を育てられる
といったメリットがあります。
まず特筆すべきは、その費用の少なさです。
初期費用を除けば、必要なのはコオロギの餌のみという超低コストが実現できます。
さらに、需要と供給のバランスが崩れて“増やしすぎる”というのもあるあるですが、その場合には“売ってしまう”という方もいます。
安くてしかも儲かるかもしれないなら、みんなが自家繁殖させそうですが、かなり少数派です。
コオロギを自家繁殖する人が少ない理由は膨大な手間です。
“勝手に増える”と言われるデュビアとは違い、コオロギはこまめなお世話を必要とします。
特に卵から孵化した直後の初令幼虫はたった一滴の水で溺死してしまうほどの極小サイズです。
細やかなケアをしなければうまく成長せずに死滅してしまいます。
爬虫類を数十頭飼育している人が活き餌のコストを浮かせたいとか、ブリーダーで活き餌の質にもこだわっていきたい、といったケース以外ではおすすめできるような手間ではありません。
わが家ではパンサーカメレオンの繁殖にあたって、ピンヘッドだけは何があってもストックを切らさないように、バックアップとしてイエコの自家繁殖もしました。
しかし、今度からはできるならやらずになんとかしたい…というのが正直な気持ちです。
※なんともならないのでまたやるとは思います…
本当に時間と労力がかかるので、カメレオンが 10 頭までなら繁殖は諦めて素直に買ってきたほうが絶対に良いと思います。
コオロギの飼い方 まとめ
今回は、カメレオンと暮らすうえで欠かせない、活き餌のコオロギの飼い方を解説しました。
カメレオンのごはんは、動いていないと食べないという性質から、人工飼料に置き換えることが難しいです。
コオロギのお世話には手間がかかるので、できるだけ頻度を下げたいと思われる方もいるでしょう。
しかし、自宅でストックしているコオロギはそのままカメレオンの体になります。
コオロギの健康はカメレオンの健康とも言えるでしょう。
この記事で紹介した方法であれば、お世話の頻度が高くてもそれほど時間はかからないはずです。
カメレオンの健康のため、できるだけこまめなお世話をしてあげて欲しいと思います。
この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。