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かーくんちゃんねる〜カメレオンのいる生活〜
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こんにちは!! かーくんちゃんねるです!
私たちは2018年1月に初めてのカメレオン「かーくん」と暮らし始めました。
今までにかーくんを含め、4頭のカメレオンを飼育し、繁殖の経験もあります。
現在は2頭のパンサーカメレオンと家族で楽しく暮らしていて、けーくんとめーちゃんの遺伝子を残すための累代飼育が目標。
本ブログでは、YouTubeのかーくんちゃんねるで発信している【カメレオンの飼い方】シリーズをより詳しく丁寧に解説します。
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コラム&体験談

ファーガソンゾーンとは?カメレオンのための紫外線コントロール【コラム】

かーくんちゃんねる 〜カメレオンのいる生活〜
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

この記事では、カメレオン飼育者にぜひとも知っておいてほしい“ファーガソンゾーン”について解説します。

「カメレオンにどれくらいの紫外線が必要なのか?」という疑問に答えが見つけられず、困っている方も多いのではないでしょうか?
ファーガソンゾーンは、目に見えない紫外線を数値で評価する方法なので非常に有効です。

  • 紫外線の測り方
  • ファーガソンゾーンの使い方
  • ファーガソンゾーンの限界

といった、カメレオンの健康を維持するために知っておきたい、紫外線との上手な付き合い方を紹介します
ファーガソンゾーンは現在最も適切にカメレオンの紫外線をコントロールできる方法です。
1人でも多くのカメレオン飼育者に知っていただきたいと思います。

ぜひこの記事を参考にしてみてください。

結論から知りたい方はこちら!!

ファーガソンゾーンとは?

出典:How much UVB does my reptile need? The UV-Tool, a guide to the selection of UV lighting for reptiles and amphibians in captivity.

ファーガソンゾーンとは爬虫類に必要な紫外線の量を定量的に示すための研究と、そこから生まれた指標のことです

2010 年、ファーガソン博士たちがファーガソンゾーンの元となる重要な論文を発表しました。
タイトルは、

Voluntary Exposure of Some Western-Hemisphere Snake and Lizard Species to Ultraviolet-B Radiation in the Field: How Much Ultraviolet-B Should a Lizard or Snake Receive in Captivity?

【和訳】西半球の一部のヘビおよびトカゲ種の野外での UV-B への自発的曝露: トカゲまたはヘビは飼育下でどれくらいの UV-B を受けるべきか?

論文らしい回りくどい言い回しになっていますが、簡単に言うと以下のような内容です。

  • 野性の爬虫類がどれくらい UV-B を浴びているか調査した
  • そこから飼育下で必要な UV-B 量を種ごとに考えた

【原文リンク】Voluntary Exposure of Some Western-Hemisphere Snake and Lizard Species to Ultraviolet-B Radiation in the Field: How Much Ultraviolet-B Should a Lizard or Snake Receive in Captivity?

ファーガソンゾーンの概要

ファーガソン博士たちは、2002 年から 2008 年にかけて、彼らがいうところの“西半球”の野生の爬虫類たちの生息地で調査を行います。

  1. 現地で調査対象の爬虫類を探す
  2. 生体がいた場所の陽当たりを主観で判断
  3. 見つけた場所の紫外線量や温度などを測る

という非常に地道なものです。

これらの調査から得られたデータをもとに、ファーガソン博士らは調べた爬虫類の種を、4 つのグループに分類しました
ゾーン 1 が最も紫外線量の少ないグループ、ゾーン 4 が最も多く紫外線に当たっていたグループです。

区分特徴平均UVI値生息地の最大UVI値メソッド
Zone 1日陰に住む、薄明薄暮性、夜行性0.0 〜 0.70.6 〜 1.4シェード
Zone 2半日向、または時々日向で日光浴をする0.7 〜 1.01.1 〜 3.0シェード or サンビーム
Zone 3日向か半日陰で日光浴をする1.0 〜 2.62.9 〜 7.4サンビーム
Zone 4真っ昼間に日光浴をする2.6 〜 3.54.5 〜 9.5サンビーム
ファーガソンゾーン

スライドできます→

この研究で最も重要な点は、各ゾーンごとに必要な紫外線量が “UVI” という定量的な数値で表されている点です
しかも私たち一般の飼育者ではできない、生息地での実地調査をもとにした数値です。
あわせて、どれくらい積極的に日向にいたのかを考慮した“メソッド”という、ケージに紫外線灯を設置する際の方法についても言及があります。

この論文で示された、爬虫類を 4 つのグループ(ゾーン)に分けた方法が非常に有用であることから、博士の名前をとり“ファーガソンゾーン”と呼ばれます
さらに、はじめは 15 種のみだった調査結果ですが、2012 年に英国およびアイルランドの動物園水族館協会(BIAZA)が 254 種の爬虫類と両生類について研究し、情報を追加。
そのほか複数の研究者や団体がファーガソンゾーンに関する調査研究を続けています。

今では複数の種のカメレオンがどのファーガソンゾーンに分類されるかわかっており、カメレオン飼育者にとって非常に有用なものです

UVインデックスについて

ファーガソンゾーンでは、爬虫類に必要な紫外線量を UV インデックス(以下 UVI)という値で表現しています
この UVI についても少し紹介しておきたいと思います。

紫外線を表すいろいろな方法

紫外線の量を表現する方法にはさまざまあり、以下の 3 つが主なものです。

  • UVI
  • μW/cm2
  • mJ/cm2

【参考】 紫外線の単位・用語の説明|紫外線装置・UV装置 UV技術のマリオネットワーク

この中で、ファーガソンゾーンに使われる UVI とはどのようなものなのでしょうか?
紫外線は目に見えないのでわかりづらいですが、違いのイメージとしては次のようになります。

  • μW/cm2
    • 紫外線の明るさを測定したもの
  • UVI
    • 紫外線の中から人体に影響のある部分だけ抜き出し計算したもの

UVI は純粋な紫外線の量を表す数値ではありません
紫外線の中で、人体に影響がある成分だけを抜き出して計算された数値です。
別名を“波長別紅斑紫外線強度”といいます。

UVI = 日焼けのしやすさ

“波長別紅斑紫外線強度”の名称の中に含まれる“紅斑”とは、紫外線を浴びた後に皮膚が赤くなること、つまり赤い日焼けのことを指します。
UVI を簡単にいうならば、人の日焼けのしやすさを数値化したものです

【参考】気象庁|UVインデックスを求めるには

太陽光の UVI = ビタミンDの生成に必要な紫外線成分の量

なぜ、日焼けのしやすさを評価した UVI が爬虫類にとって重要なのでしょうか?

それは日焼けのしやすい紫外線の成分は、皮膚が日光浴でビタミンDを生成するための紫外線成分のとほぼ同じだからです。
UVI はビタミン D の生成に必要な紫外線の量を評価するのにも使えます
太陽光と同じ質の紫外線のとき、UVI が適切な値であればカメレオンは健康維持に必要なだけのビタミン D を生成することができます。

【参考①】Action spectrum for the production of previtamin D3 in human skin
【参考②】ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報|地球環境研究センター

ビタミン D はカメレオンを代謝性骨疾患という病気にさせないために、とても重要なビタミン成分です
当ブログではカメレオンの生活環境を考える際、適切な紫外線灯を用意することが重要であると繰り返しお伝えしています。
ビタミン D の生成を含め、紫外線が多すぎても少なすぎても健康に悪影響があるからです。

適切な生活環境を整えるためには、UVI を計測して目で見えない紫外線を上手にコントロールする必要があります
紫外線のコントロールに、UVI を使ったファーガソンゾーンが非常に役に立つのです。

代謝性骨疾患については、サプリメントの適切な与え方の記事で詳しく解説しています。
とても大きな健康問題に発展する病気ですので、こちらもあわせて読んでみてください。

あわせて読みたい
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ファーガソンゾーンの使い方

具体的にファーガソンゾーンの具体的な使い方について解説します。

ここまでの解説で、ファーガソンゾーンがとても複雑なもののように感じている方も多いかと思います。
しかし、実際の活用方法はとてもシンプルです

  1. ケージ内の UVI を測定
  2. ファーガソンゾーンを確認
  3. ライトを調整

という3つの手順しかありません。

UVI 測定に使うのが、Solar Light 社の Solarmeter Model 6.5R という測定器です

爬虫類飼育におけるデファクトスタンダード

前述のファーガソン博士らの論文作成に使用されたメーカーの測定器なので、これ以外には適切な選択肢がありません。
カメレオン飼育用品の中ではかなり高価なものなので、購入をためらう方もいると思います。

しかし、小型で持ち運びが簡単、測定器としてはかなり安価です。
カメレオンの健康のため、ファーガソンゾーンを活用する投資としては決して高いものではないのではないでしょうか?

豆知識

2010 年のファーガソン博士らの論文に使用されたのは、厳密にいうと Solarmeter Model 6.5R ではありません。
調査時に使われたのは同社の Solarmeter Model 6.4 Vitamin D3 Meter という製品で、表示単位は IU / min です。
両モデルで計測している紫外線は同じ範囲ですが、1 UVI ≒ 7.14 IU / min となり、表示される数値は異なります。
これは表現する単位の違いであり、計測結果が異なる訳ではありません。
また、論文で計測に使用されたのは Model 6.4 ですが、結論では UVI をもとにグループ分けされており、一般にファーガソンゾーンの話をする際は Model 6.5R と UVI が使用されます。

【参考】D3 IU Per Minute Solar Meter|VECTOR TECHNOLOGIES

ケージ内のUVIを測定

まず、ケージ内の VUI を測定します

Solar Light 社の Solarmeter Model 6.5R を、カメレオンのケージの中で最も UVI が大きい場所と小さい場所を探して測定します。
このとき、センサー部は紫外線灯のほうに向け、実際にカメレオンがいる場所を考えつつ UVI を確認しましょう

ケージ内で最も大きな UVI と最小の UVI が確認できたら記録して次に進みます。

ファーガソンゾーンを確認

ケージ内の UVI がわかったら、ファーガソンゾーンを確認します

さまざまな研究者や団体のファーガソンゾーンに関する発表資料から、カメレオンだけを抜き出したのが以下のものです。

和名ファーガソンゾーン
マユダカヒメカメレオン1
ヨツヅノカメレオン2
ヒゲカレハカメレオン2
メラーカメレオン2
ジャクソンカメレオン2~3
カーペットカメレオン3
スパイニーカメレオン3
ホーネリーカメレオン3
エボシカメレオン3
パーソンカメレオン3~4
パンサーカメレオン3~4
各カメレオンのファーガソンゾーン

スライドできます→

一般にペットとして流通するカメレオンの多くが、ゾーン 3〜4 に属しているのがお分かりいただけると思います。
もし上記の表やリンク先でも、どのゾーンに属するかわからない場合は、お家のカメレオンと近縁の種を参考とすると安全です。

  • カメレオン属
    • エボシカメレオン(代表種)
    • チチュウカイカメレオン
  • フサエカメレオン属
    • パンサーカメレオン(代表種)
    • ウスタレカメレオン
    • スパイニーカメレオン
    • カーペットカメレオン
  • カルンマカメレオン属
    • パーソンカメレオン(代表種)
    • オショネシーカメレオン
  • ミツヅノカメレオン属
    • ジャクソンカメレオン(代表種)
    • デレマカメレオン
    • エリオットカメレオン
    • ホーネリーカメレオン
    • メラーカメレオン
    • ヤマカメレオン
  • チビオカレハカメレオン属
    • ヒゲカレハカメレオン(代表種)
    • ソマリコノハカメレオン
  • ヒメカメレオン属
    • マユダカヒメカメレオン(代表種)
    • シュトンプフヒメカメレオン

飼育頭数の多そうな種の分類は以上のとおりです。
同じ属の種は生息地や必要な紫外線量が近い傾向にあります。
すでに現地調査がされている代表種を参考に、どのゾーンに属するかを推測することができます。

ライトを調整

最後にケージの紫外線灯を適切な UVI になるように調整します
細かい注意がいろいろありますが、わが家のおすすめの UVI 値をのせておきます。

和名ファーガソンゾーンおすすめ UVI 値
マユダカヒメカメレオン10.0 〜 0.7
ヨツヅノカメレオン20.0 〜 1.0
ヒゲカレハカメレオン20.0 〜 1.0
メラーカメレオン20.0 〜 1.0
ジャクソンカメレオン2 〜 30.0 〜 1.0(4.0)
カーペットカメレオン30.0 〜 4.0
スパイニーカメレオン30.0 〜 4.0
ホーネリーカメレオン30.0 〜 4.0
エボシカメレオン30.0 〜 4.0
パーソンカメレオン3 〜 40.0 〜 4.0(6.0)
パンサーカメレオン3 〜 40.0 〜 4.0(6.0)
各カメレオンのおすすめ UVI 値

スライドできます→

どのゾーンもおすすめの数値のなかで紫外線勾配を作るようにします

ケージのなかで、最も大きな UVI 値からできるだけ紫外線の当たらない場所へと、グラデーションのように紫外線量を変化させるということです。
紫外線勾配の端、最も紫外線量が少ない場所は、厳密に UVI 0.0 でないといけないわけではありません。
日陰のようなイメージで紫外線の少ないところを作ると言うことです。

上記のおすすめの紫外線勾配を作っておくと、極端に間違った紫外線量にならないはずです
野生下の日向と日陰の再現をするように意識してみてください。

また、ビタミン D の生成には紫外線だけでなく、適度な気温も重要です。
紫外線灯の距離を調整するとバスキングスポットの温度も上下してしまいます。
もとの温度勾配を維持できるよう、バスキングライトの位置も調整します

どうやっても紫外線勾配と温度勾配が許容範囲からはみ出てしまう場合は、ライトの買い替えを検討しましょう。

紫外線灯やバスキングライトにはいろいろな種類や出力のものがあります。
過去に紫外線灯とバスキンングライトの選び方を解説した記事がありますので、困ったらこちらも参考にしてみてください。

あわせて読みたい
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ファーガソンゾーンの使い方補足

その他ファーガソンゾーンの詳しい解説は以下にまとめています。
より良い環境を作りたい方は読んでみてください。

各 UVI 値の意味について

  • 生息地の平均 UVI 値
    • 調査時に生体が発見されたその時、その場所での UVI を種ごとに平均した値
  • 生息地の最大 UVI 値
    • その種の行動範囲で観測された最も大きな UVI 値

各ゾーンには平均 UVI と最大 UVI が示されています。

平均 UVI は調査で生体が発見された場所の UVI を記録して、種ごとに平均した値です
日光浴中の個体もいれば、日陰で休んでいた個体もいるでしょう。
各個体がずっと平均の UVI の中にいたわけではなく、複数の個体の平均でこれくらいというだけです。

最大 UVI は各種の行動範囲で観測された最も大きな UVI で、たとえば晴天の正午など瞬間的な値も含まれています
これは最大 UVI の上限いっぱいを目指して紫外線を調整するという意味ではなく、野生下では場合によってはこれぐらいの UVI にさらされることもある、くらいに思っておくほうが安全です。

注意

平均 UVI 値は、元の論文を確認しないと非常にわかりづらい表現です。
まず各種の爬虫類で複数の個体が調査され、そこからその種の平均が求められます。
そして、複数の種の平均値を並べたとき、同じゾーンに収まった種たちでは平均の値がこの範囲にあったよ、というのが各ゾーンの平均 UVI 値です。
決して同じゾーンの種であればこの平均の UVI のなかのみで生活しているというわけではありません。

紫外線灯調整の注意点

  • 紫外線勾配を作る
    • どのゾーンの種においても、紫外線灯の影になる場所を用意する
    • ケージ内に紫外線量の勾配をつけ、生体が居場所を選べるようにする
  • 紫外線灯の UVI の上限は 8.0 とする
    • 人工的な紫外線光源の場合、太陽光と異なり部分的に突出した成分がある
    • 健康被害を防ぐため、紫外線灯の場合は少し控えめが正解

今のレイアウトで UVI が高すぎる場合は紫外線灯をカメレオンから遠ざけ、低すぎる場合は近づけます。
ただし、ケージ全体が最大 UVI の上限に張りついているような状態は避けなければなりません
確実に紫外線勾配を確保するため、紫外線灯の配置や観葉植物の影の場所にも気を配ります。

また、UVI は本来太陽光を評価するための数値です。
紫外線灯は紫外線成分が太陽と違うバランスで含まれているので、部分的に強すぎる場合があります。
雪目などの健康被害を防ぐため、紫外線灯の場合はゾーン 4 でも UVI の上限は 8.0 程度とします

メソッドについて

  • シェードメソッド
    • 最も紫外線の当たる場所でも生息地の平均 UVI 値に収める
    • ゾーン1と、小さなケージでゾーン2の種を飼育する場合に該当
  • サンビームメソッド
    • 最も紫外線の当たる場所は生息地の最大 UVI 値の中に収める
    • ゾーン3と4、広いケージでゾーン2の種を飼育する場合に該当

ファーガソンゾーンで各グループにある“メソッド”は、野生でどれくらい積極的に日向に出ていたかを考慮したセッティングの考え方です。

ゾーン 1 と 2 は基本的に日陰が好きだったり夜行性の種なので、最大 UVI の値は無視して紫外線勾配の頂点でも平均 UVI の中に収めます。
このゾーンの種たちはほとんど日向に出ないか夜行性なので、日向で記録された最大 UVI を浴びることはほぼないからです。

より多く紫外線を求めるゾーンほど積極的に日向にいるので、日向を再現したバスキングスポットが必要です。
ゾーン 3 と 4 は真っ昼間だろうが日光浴をしたり、日向に出て日光浴する種が含まれています。
やや強めの紫外線を求める傾向があるので、ホットスポットでは最大 UVI 値に相当する場所を用意して紫外線勾配を作ります。

その他注意点

多くのカメレオンが含まれるゾーン 3〜4 ではサンビームメソッドで紫外線を調整します。
サンビームメソッドは最大 UVI の値には大きな幅があるのが特徴です

Chameleon Academy によると、ビタミン D をサプリメントで補うことなく、UVI 3.0 の環境で複数世代のパンサーカメレオンを累代飼育できたという例が報告されているそうです。
どのような飼育環境でも通じるとは言えませんが、UVI が 8.0 のような極端な紫外線量でなくとも、ゾーン 4 のカメレオンを健康に育てることができる可能性が示唆されています

【参考】 Chameleon Cage Set-up: Replicating the Sun – Chameleon Academy

わが家としては、サンビームメソッドの場合、最大 UVI 値の中間くらいの値からはじめるをおすすめします
必要な紫外線量がどれくらいなのかは、温度とのかね合いや個体の好みも重要だからです。
前述のおすすめ UVI 値もだいたいこの程度を参考にしています。

各生体がどれくらいホットスポットにいるか様子を見ながら、中程度から徐々に UVI をあげる方向へ微調整すると安全だと思います。

重要

紫外線灯の多くは時間経過で紫外線量が変化します。
一度ベストな位置に設置したら終わりではなく、こまめに UVI の確認をして、必要な値を下回った場合は早めにランプの交換をしましょう。
また交換した直後の蛍光灯タイプの紫外線灯は、100〜150 時間程度、一時的に強い紫外線を発します
この期間はケージへの設置を避けるか、必要に応じて距離を微調整する必要があります。

【関連記事】カメレオンの蛍光灯型紫外線灯、バーンインは必要?【検証】

ファーガソンゾーンの限界

ファーガソンゾーンはとても優秀な考え方ですが、指標としての限界についても解説したいと思います。

目に見えない紫外線を定量的に評価して調整するファーガソンゾーンは、非常に有効で多くの爬虫類飼育者に支持されています。
ただし、「ファーガソンゾーンに従った UVI の管理をしていれば絶対にカメレオンの健康を守れる」というものではありません

その理由には、以下の 2 つが挙げられます。

  • UVI が示すのは“量”である
  • 調査に使用された個体数が少ない

UVI が示すのは“量”である

ファーガソンゾーンがの根幹をなす UVI は、現状で唯一爬虫類向け紫外線灯の定量的評価ができる単位です。

しかし、UVI ではカメレオンに必要な紫外線の“量”は示せても、“質”については示すことができません
例えば、生物に悪影響を及ぼすごく低周波の紫外線、UV-C を大量に発する紫外線灯があっても、UVI メーターだけでは判断がつきません。
また、たとえ危険な紫外線が含まれない製品であったとしても、その製品がどれだけ太陽光と近い紫外線を発しているかは評価できないのです。

一例として、イギリスで爬虫類用品の技術分析を行なっている Tomaskas Ltd. が ZOO MED 社のREPTISUN MEGA という紫外線灯の製品評価を行った資料をご覧ください。

出典:Zoo Med ReptiSun Mega Compact|Tomaskas Ltd.

黒とグレーに塗りつぶされたグラフラインが REPTISUN MEGA の紫外線分布、緑のグラフラインが太陽光で、真ん中のラインが REPTISUN MEGA と同じ UVI 7.6 の時の紫外線分布を示しています。
太陽光に対して紫外線灯は多くの波長で出力が劣っていますが、部分的には不必要なほど高出力です。
太陽光と紫外線灯ではその紫外線の成分が異なるとお分かりいただけると思います

これだけ大きな違いがあっても、UVI メーターで表される数値は同じ 7.6 です
UVI という単位が表すのは“量”であって、“質”は全く評価できないのです。

  • 歴史の深い大手メーカーの紫外線灯を選ぶ
  • 設置の際は UVI メーターを使用する
  • 紫外線灯以外に日光浴もさせる

安全で質のよい紫外線をカメレオンに提供するためには、以上 3 つのことが大切です。

豆知識

必要な紫外線量を計測するため UVI メーターを用意するように、紫外線の“質”を測れる計測器を用意すれば良いのでは?と思われるかもしれません。
しかし、紫外線の質を測れる分光放射計は個人で所有するのにはあまりに高価です。
簡易的なものでも数十万円、高精度なものだと百万円超えも当たり前です。
Solarmeter Model 6.5R が計測器としては安価だというのがよくわかると思います。

現地での調査研究に使用された個体数が少ない

研究者や団体は、私たち一般人ができる範囲を大きく超える大規模なファーガソンゾーンの現地調査や研究を行ってくれています。
しかし、それでも統計的に信頼できるほどの個体数が調査されているとは言い難いです

例えば、ファーガソン博士が 2010 年にはじめて行った調査では、最も多かった種でも個体数は 30 程度です。
カメレオンは生息範囲も意外と広く、地域的な天候の違いや、個体群ごとの特性も考慮する必要があるでしょう。
その中で、調査に使用された個体数が少ないと、偏った結論になっている種も存在する可能性があります

実際にパンサーカメレオンはかなり評価の割れる種の一つであるらしく、最も軽い評価ではゾーン 2 に分類されていますが、ゾーン 3 や 4 に分類される資料もあります。
もちろんファーガソンゾーンという考え方を全て否定したいのではありません。
ただ、どうしても 100 % 絶対に正しい、とは言い切れない背景があるということも覚えておく必要があります

ファーガソンゾーンについて まとめ

今回は、カメレオン飼育者にぜひ知って欲しい“ファーガソンゾーン”とその活用法について解説しました。

多すぎても少なすぎてもカメレオンの健康に影響がある紫外線。
しかし紫外線は私たちの目には見えないうえ、具体的にどれくらいの量が必要か認知が進んでいるとはいえません

そんな中、たった4つのグループで分類されたファーガソンゾーンはとてもわかりやすい考え方です。
多くの研究者や団体の調査のおかげで、私たちでもUVI メーターさえあれば、すぐにより良い環境を作ることができます

人と生活するカメレオンの生活環境と健康は、ほとんどが私たちの手に委ねられているといえます。
一緒に暮らすカメレオンが少しでも快適に健康に過ごせるように、できる限りの対策をしてあげてほしいと思います

この記事がカメレオン飼育者の方や、これから飼い始める方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

もしこちらの記事で悩みが解決しない場合は、InstagramのDMやこの記事のコメント欄などでお気軽にご質問ください。
わが家でわかる範囲ではありますが、お答えしたいと思います。

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